Webサイトの種類10選を解説【各サイトのデザイン例も紹介】
Webサイト(ホームページ)の目的は「販売」「認知」「採用」など、さまざまです。
これからWebサイトを開設する場合、目的に合ったものを作成することで効果を得られるようになります。
そんなWebサイトを開設するうえで、
『Webサイトの種類が知りたい』
『どんなコンテンツが必要になるかわからない』
『各Webサイトの作成ポイントを知りたい』
上記のような課題が生じるかと思います。
今回のコラム記事では、企業のWebサイト担当者様へ向けて、10種類ある各Webサイトの「目的」「掲載コンテンツ」「作成ポイント」「デザイン例」を紹介しています。
※今回のコラム記事で掲載している情報は、記事公開時点(2023年1月14日)のものです
Webサイトの種類を目的別に紹介
明確に決まっているわけではありませんが、Webサイトは大きく分けると10種類あります。
各種類と目的は下記のとおりです。
Webサイトの種類 | 目的 |
---|---|
コーポレートサイト | 企業に関連するユーザーのニーズに応える |
LP(ランディングページ) | 「商品購入」「お問い合わせ」などのコンバージョン |
採用サイト | 自社とマッチする人材の獲得 |
サービスサイト | 商品・サービスの「購入」「問い合わせ」などのコンバージョン |
ECサイト | 商品・サービスの販売 |
オウンドメディア | 「自社の認知拡大」「集客」「売上向上」 |
ブランドサイト | 「認知度向上」「企業の商品価値を伝える」「ユーザーからロイヤリティを獲得」 |
ポートフォリオサイト | 新しいクライアントに対して、スキルや実績をアピール |
会員サイト | 「限られたユーザーに有益な情報提供」「自社のファンを育成」 |
非営利サイト | 団体活動を多くのユーザーに伝えて、会員や寄付金を集める |
各Webサイトの詳細を見ていきましょう。
1.コーポレートサイト
コーポレートサイトは、企業の公式サイトです。
企業に関するさまざまな情報を記載するため、インターネット上でのパンフレットのような役割があります。
インターネットでの情報収集があたり前になっている現代を生き抜くためには、必須のWebサイトといえるでしょう。
目的
コーポレートサイトを開設する目的は、企業に関連するユーザーのニーズに応えることです。
たとえば、商品購入を検討している方には「どんな企業が開発した商品なのか」を伝える必要があります。
また、投資家に対しては、投資の判断に大切な財務状況などの「IR情報」を伝えます。
掲載コンテンツ
コーポレートサイトに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 企業情報
- サービス・商品情報
- IR情報
- 最新情報
- 問い合わせ先
上記コンテンツのほかにも、ユーザーが知りたい情報をプラスアルファで伝える必要もあります。
たとえば、商品購入が目的であれば「商品の使い方」や「導入実績」などのコンテンツがあれば、ユーザーの興味関心を惹きつけることができるでしょう。
作成するときのポイント
コーポレートサイトを作成するときには、自社の強みをいかにして伝えるかが重要です。
競合他社のWebサイトを調査して、自社のポジションを明確にし、自社だけの強みを明確にします。
それをコンテンツに反映できれば、ターゲットに響きやすいコーポレートサイトが作成できるでしょう。
コーポレートサイトの事例
当サイト(ビズサイ)を運営する株式会社アクセスジャパンは、SEOに強みをもつ企業です。
弊社のコーポレートサイトでは「企業情報」「サービス」などのコンテンツだけではなく、事業に関連する情報を「ブログ」で発信しています。
2.LP(ランディングページ)
LP(ランディングページ)は、縦に長いレイアウトのWebページ(Webサイト)です。
「Landing Page=着地ページ」という意味があり、主にWeb広告をクリックしたときのリンク先として使用されます。
目的
LPを開設する目的は「商品購入」「お問い合わせ」などのコンバージョン獲得です。
商品ページなどの紹介を1ページで完結させて、ユーザーにアクションを促します。
掲載コンテンツ
LPに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 商品・サービス情報
- 商品・サービスのメリット
- 入力フォーム(問い合わせフォーム・購入フォーム)
- 他社との比較
- 利用者の声
LPは、できるだけ余分な情報を排除して、コンバージョンに特化したコンテンツのみを掲載しましょう。
作成するときのポイント
LPでは、流入元に合わせた戦略が重要になります。
顕在層が多いリスティング広告を例にすると、商品購入などのコンバージョンを目的とします。
一方、SNS広告をはじめとしたユーザーのニーズが潜在的な場合は、資料請求などコンバージョンのハードルを下げる必要があるでしょう。
ユーザーのニーズを加味した設計がLP作成のポイントになります。
LPの事例
出典:BOTANIST
シャンプーのブランド「BOTANIST」のLPでは、必要な情報を最小限にまとめています。
商品紹介を前半にまとめて、後半では「口コミ」「実績」を提示するLPの王道パターンです。
3.採用サイト
採用サイト(リクルートサイト)は、求職者向けに企業情報や採用情報を発信するWebサイトです。
企業によっては、コーポレートサイト内に採用情報のコンテンツを掲載する場合もあります。
目的
採用サイトを開設する目的は、自社とマッチする人材の獲得です。
企業理念などの特徴を発信し、応募者を増加させつつ、ミスマッチを防止するといった役割もあります。
掲載コンテンツ
採用サイトに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 会社概要
- 企業理念
- 募集要項
- 選考フロー
- 社員紹介・インタビュー
- よくある質問
また「業務の1日の流れ」「研修内容」など、入社後のイメージがつかみやすいコンテンツを掲載すると、差別化につながりやすいでしょう。
作成するときのポイント
採用サイトを作成するときには、新卒採用の早期化に対応できる仕組み作りが必要です。
ディスコ株式会社の調査によると、2022年に卒業予定の学生の21.1%は、大学3年生で内定を獲得していることがわかっています。
つまり、従来のように採用時期になったら採用サイトを開設するといった手法では、早期化には対応できません。
早い段階から採用サイトを開設し、潜在層へのアプローチも考慮したコンテンツ作成がポイントになります。
採用サイトの事例
出典:LOFT
LOFTの採用サイトでは、ファーストビューに社員インタビュー動画を配置しています。
動画により、企業の雰囲気や仕事の幅が広いことが同時に伝わるため、求職者に対して効果的なアプローチができるでしょう。
4.サービスサイト
サービスサイトは、企業が提供する商品・サービスに特化したWebサイトです。
自社にて提供するサービスが企業のコーポレートカラーと合わない場合、別途サービスサイトを立ち上げて運用するケースがあります。
目的
サービスサイトを開設する目的は、商品・サービスの「購入」「問い合わせ」などのコンバージョン獲得です。
特定の商品・サービスをより深くユーザーに知ってもらうため、Webサイトを開設します。
掲載コンテンツ
サービスサイトに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 商品やサービスの詳細情報
- 新商品の案内などの最新情報
- 口コミ
- 導入事例
- 競合他社との比較
- 入力フォーム(お問い合わせフォーム・見積もり依頼フォームなど)
- よくある質問
サービスサイトでは、商品・サービスを深堀りするコンテンツがメインです。
作成するときのポイント
サービスサイトを作成するときには、潜在ユーザーと顕在ユーザーのどちらにも有益な情報を発信する必要があります。
たとえば、潜在ユーザーにはニーズを認識してもらうコンテンツを提示し、顕在ユーザーには口コミや事例などを提示します。
以上のように、アクションを促すなどの仕組み作りがサービスサイトでは必要になるでしょう。
サービスサイトの事例
出典:ミスタードーナツ
ミスタードーナツは、株式会社ダスキンが提供するフード事業です。
クリーニング事業のイメージが強いダスキンですが、コーポレートサイトとは別にミスタードーナツのサービスサイトを運用しています。
5.ECサイト
ECサイトは、自社商品・サービスを売買するWebサイトです。
楽天市場やAmazonなどに出品する「モール型」と、自社で一からECサイトを構築していく「自社サイト型」の2種類に大きく分類できます。
目的
ECサイトを開設する目的は、商品・サービスを販売することです。
また、自社サイト型の場合は「商品の認知度向上」などの役割を果たすケースもあります。
掲載コンテンツ
ECサイトに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 商品ページ
- 決済フォーム
- よくある質問
- プライバシーポリシー・利用規約・免責事項
- 特定商取引法に基づく表記
ECサイトには、商品・サービスを販売するための機能を含んだコンテンツが必要になります。
作成するときのポイント
ECサイトを作成するときには、自社に合った構築方法を正しく選択する必要があります。
たとえば、Amazonなどのモール型に出店した場合、商品が売れてもユーザーは「Amazonから購入した」という認識が強いです。
そのため、自社のブランディングも視野に入れるのであればモール型ではなく、自社サイト型のほうが向いているでしょう。
以上のように、自社の目的に合った構築方法を選択して、ECサイトを開設していく必要があります。
ECサイトの事例
出典:無印良品
無印良品は、自社サイト型のECサイトを運用しています。
商品の購入以外にも「暮らし」「食べ物」に関するコラム記事が充実しているため、ブランディングとしても効果のあるECサイトといえるでしょう。
6.オウンドメディア
オウンドメディア は、企業が自ら保有するメディアです。
自社の事業に関連する情報発信がメインです。
自社で運営するメディアのため、広告費などをかけずに広報活動できるメリットがあります。
目的
オウンドメディアを開設する目的は「自社の認知拡大」「集客」「売上向上」などです。
また、ファンの獲得にもつながりやすいため、オウンドメディアマーケティングとも呼ばれています。
掲載コンテンツ
オウンドメディアは、自社の事業に関連する記事コンテンツがメインとなります。
また、潜在ユーザーがターゲットになることが多いので、商品・サービスの宣伝ではなく、ユーザーが「知りたい」「役に立つ」と思えるようなコンテンツを掲載するのが一般的です。
作成するときのポイント
オウンドメディアでは、中長期的にユーザーの獲得を目指すため、メディアを成長させていくといった認識が必要です。
そのため、オウンドメディアを開設して終わりではなく、ユーザーが知りたい情報を高頻度で更新しなくてはいけません。
オウンドメディアの事例
出典:ベネッセ教育情報サイト
ベネッセでは子育て、教育、英語などを網羅したオウンドメディアを運営しています。
ベネッセがこれまでに蓄積した教育分野のノウハウを、わかりやすく提供したコンテンツといえます。
また、各コンテンツにて自社サービスの訴求をしていますが、ニーズの妨げにならないようにCTAを設置しているのがポイントです。
7.ブランドサイト
ブランドサイト(ブランディングサイト) は、商品・サービスの露出を増やして、企業のブランドイメージを浸透させる目的のWebサイトです。
ビジュアルを多用して、ブランドの空気感を伝えることを重要視して作成されます。
目的
ブランドサイトの目的は「認知度向上」「企業の商品価値を伝える」「ユーザーからロイヤリティを獲得する」など、さまざまです。
また、購入を促進する役割もあるため、ブランドサイトからECサイトへ誘導するケースもあります。
掲載コンテンツ
ブランドサイトに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 商品・サービス紹介
- コンセプトコンテンツ
- ストーリーコンテンツ
商品・サービスの情報にたくさん触れてもらい、継続的に指名で購入される状態を目指すコンテンツ設計が必要になってきます。
作成するときのポイント
ブランドサイトでは、ビジュアル設計が重要です。
ブランドサイト内の画像や配色の要素に加えて、ロゴやキャッチコピーなどもブランドイメージと一貫性のあるものを設計していく必要があります。
ブランドサイトの事例
出典:日産自動車
日産自動車のブランドサイトでは、ファーストビューにキャッチコピーを掲載することで、自社ブランドをより強調しています。
メインコンテンツでは、日産自動車の特徴をスタイリッシュなビジュアルで紹介しており、高級感や技術力の高さが伝わります。
8.ポートフォリオサイト
ポートフォリオサイト は、デザイナーやアーティストなどのクリエイターが自身の作品をまとめたWebサイトです。
目的
ポートフォリオサイトを開設する目的は、新しいクライアントに対して、スキルや実績をアピールすることです。
実績を提示することで、クライアントに対して安心感を与えます。
掲載コンテンツ
ポートフォリオサイトに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 自己紹介
- ポートフォリオ
- 連絡先
ただ実績を掲載するだけではなく、自身の簡単な自己紹介を掲載しておきます。
また、ポートフォリオを閲覧したクライアントが連絡を取れるように、連絡先を記載しておきましょう。
作成するときのポイント
ポートフォリオサイトでは、自身の作品をいかに魅力的に見せるかがポイントです。
たとえば、作品の目的やコンセプトを提示しておけば、クライアントに作品の魅力が伝わりやすくなるでしょう。
ポートフォリオサイトの事例
グラフィックデザイナー「安田昂弘」さんのポートフォリオサイトでは、数多くの作品がグリッドレイアウトにてすっきりまとめられています。
また、作品にカーソルを合わせると、作品の説明文が表示されます。
ページ遷移することなく、ノーストレスで作品の確認が可能です。
9.会員サイト
会員サイト は、ユーザーが会員登録をして利用するWebサイトです。
オンラインサロン、ファンサイト、口コミサイトなど、幅広い意味で使用されています。
目的
会員サイトを開設する目的は「限られたユーザーに有益な情報提供」「自社のファンを育成」など、さまざまです。
また、企業によっては個人情報を獲得できるため、ユーザーとの細やかなコミュニケーションが取れるといったメリットがあります。
掲載コンテンツ
会員サイトに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 会員登録フォーム
- ログイン・ログアウト
- マイページ
- メインコンテンツ
- コミュニティ機能
会員サイトでは、構築や会員の管理などの業務が発生するため、ほかのWebサイトよりも運用にコストや手間がかかります。
作成するときのポイント
基本的に会員サイトではユーザーの個人情報を取り扱うため、セキュリティ対策が重要なポイントです。
特にECの会員サイトであれば、ユーザーのクレジットカード情報を取り扱います。
そのため、システム上のセキュリティ対策を万全にしておく必要があります。
会員サイトの事例
出典:三菱電機FA
三菱電機FAの会員サイトでは「マニュアル」「導入実績」「FA機器に関するeランニング」などのコンテンツを掲載しています。
メインコンテンツでは、会員登録するメリットを全面に押し出しているのも特徴です。
10.非営利サイト
非営利サイトは、NPOや公益法人などの営利を目的としない団体が運営するWebサイトです。
目的
非営利サイトを開設する目的は、主に団体活動を多くのユーザーに伝えて、会員や寄付金を集めることです。
どんな活動をしているかの情報を発信するためにも、Webサイトが必要になります。
掲載コンテンツ
非営利サイトに必要なコンテンツは、下記のとおりです。
- 団体紹介
- お知らせ
- 活動内容
- 活動実績
- 寄付依頼
- スタッフ募集
- 入力フォーム(問い合わせ)
団体設立に至った経緯のコンテンツは必要です。
作成するときのポイント
非営利サイトを作成するときには、定期的な更新と流行にあったデザインにしましょう。
仮に古いデザインを採用し、コンテンツの更新もほとんどないと『寄付金を正しく使ってもらえるのか』と寄付者に不安を与える可能性があります。
流行のデザインを抑えながら、団体に合ったものを表現するようにしましょう。
非営利サイトの事例
出典:ジャパンハート
NPO法人ジャパンハートは、アジアの子どもを支援する国際医療ボランティア団体です。
団体概要がわかりやすく掲載されているだけでなく「寄付」「その他支援」「活動に参加」など、どのような参加方法があるかを明確に提示しています。
これにより、自分に合った応援方法が見つけやすくなるため、非営利サイト本来の目的が達成しやすくなるでしょう。
まとめ
Webサイトの種類を解説しました。
まとめますと、Webサイトの種類は下記のとおりです。
- コーポレートサイト
- LP(ランディングページ)
- 採用サイト
- サービスサイト
- ECサイト
- オウンドメディア
- ブランドサイト
- ポートフォリオサイト
- 会員サイト
- 非営利サイト
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