コーポレートサイトのリニューアルの進め方を4STEPで紹介【費用相場についても解説】
インターネットの普及により、企業にとってコーポレートサイトは欠かせないツールになっています。
コーポレートサイトは見た目が古いだけで企業のイメージ低下につながるケースもあるため、定期的なリニューアルが必要です。
そんなコーポレートサイトのリニューアルについて考えるうえで、
『リニューアルすべきタイミングが知りたい』
『リニューアルの進め方がわからない』
『リニューアルの相場が知りたい』
上記のような課題が生じるかと思います。
今回のコラム記事では、企業のホームページ担当者様へ向けて、コーポレートサイトのリニューアルの「メリット・デメリット」「タイミング」「進め方」「費用相場」「成功事例」など紹介しています。
※今回のコラム記事で掲載している情報は、記事公開時点(2022年10月22日)のものです
コーポレートサイトのリニューアルが必要な理由
コーポレートサイトでは自社の魅力を正確にかつ、素早くユーザーに届けなくてはいけません。
しかし、コーポレートサイトは開設から時間が経過すると、デザインが古くなり、足されたコンテンツなどでアクセスしづらくなります。
この課題を解決するためにも、定期的なリニューアルが必要です。
また、リニューアルはデザインをただ新しくすればよいのではなく、時代にあった手法なども取り入れながら利便性にも考慮する必要があります。
たとえば「動画で自社商品の魅力を伝える」「その場で悩みを解決できるようにチャットボットを導入する」などの施策も積極的に実施しなくてはいけません。
コーポレートサイトをリニューアルするメリット
コーポレートサイトをリニューアルするメリットを3つ紹介します。
下記メリットを参考にしたうえで、リニューアルを検討しましょう。
- ブランディング向上につながる
- ユーザービリティの向上
- コンバージョンやアクセス数の増加
ブランディング向上につながる
コーポレートサイトをリニューアルすると、ブランディング向上につながります。
コーポレートサイトのカラー、写真、動画などの視覚的要素から企業イメージがユーザーに伝わります。
仮に、ひと昔前のデザインだと、ユーザーの印象に残りにくく認知につながらないリスクがあります。
しかし、リニューアルでデザインを適切に変更できれば、ユーザーへの印象にも残りやすいコーポレートサイトができるでしょう。
ユーザービリティの向上
コーポレートサイトをリニューアルすると、ユーザービリティの向上にもつながります。
ユーザービリティとは、ユーザーがコーポレートサイトを簡単に、ストレスなく操作できるかということです。
たとえば、ひと昔前のコーポレートサイトはパソコン向けに作成されたものが多いですが、近年ではスマートフォンから閲覧するユーザーが増加しています。
そのため、コーポレートサイトはパソコンやスマートフォンのどちらからでも閲覧しやすくなくてはいけません。
コーポレートサイトのリニューアルを適切に行うことで、どのデバイスからもストレスなく閲覧できるようになります。
コンバージョンやアクセス数の増加
コーポレートサイトをリニューアルすると、コンバージョンやアクセス数の増加が期待できます。
リニューアルでは、現在のコーポレートサイトを分析して課題を見つけるのが最初の流れです。
そのため「アクセス数が減少している」という課題であれば、これを解決するための企画を考案します。
リニューアルはデザインを新しくするだけではなく、課題解決のための施策でもあると覚えておきましょう。
コーポレートサイトをリニューアルするデメリット
コーポレートサイトをリニューアルする場合、費用や時間などのコストがかかるのがデメリットといえます。
自社で対応すると、リソースの確保、デザインの選定、素材の準備など、多くの工程が発生します。
また、制作会社にリニューアルの依頼をする場合でも、業者の選定や打ち合わせなどで費用が追加でかかるでしょう。
そのため、コーポレートサイトをリニューアルする場合は、予算やスケジュールの確保が必要になってきます。
コーポレートサイトのリニューアルをすべきタイミング
コーポレートサイトのリニューアルをすべきタイミングを紹介します。
下記内容に該当する場合は、リニューアルを検討しましょう。
- コーポレートサイトへのアクセスが少ない
- コンテンツが増えすぎた
- 公開してから長い時間が経過している
- 企業の方針に変更があった
コーポレートサイトへのアクセスが少ない
コーポレートサイトへのアクセスが少ない場合は、リニューアルをすべきタイミングです。
検索エンジンから流入を獲得するには、SEO対策が必須になります。
一からSEO対策を実施するには、コーポレートサイトの各Webページの見直しが必要です。
また、ホームページの表示速度もSEOに影響があるため、画像の最適化、不要なコンテンツの削除などの改善も必要です。
アクセスを増やすには上記のような大掛かりな改善が必要になってくるため、必然的にリニューアルになるケースが多いといえます。
コンテンツが増えすぎた
コンテンツが増えすぎた場合は、リニューアルをすべきタイミングです。
コンテンツが多くなりすぎると、コーポレートサイトの構造が複雑になり、ユーザーが必要な情報にアクセスしにくくなります。
そうなると、コンバージョン低下などのリスクもあるので、コンテンツを整理して導線を確保するコーポレートサイトのリニューアルが必要になります。
公開してから長い時間が経過している
コーポレートサイトを公開してから長い時間が経過している場合は、リニューアルをすべきタイミングです。
業種によっても違いはありますが、BtoC企業で「2~3年」BtoB企業で「4~5年」の周期でコーポレートサイトをリニューアルする企業が多いといわれています。
上記よりも長い期間リニューアルをしていない場合は、見づらいコーポレートサイトになっている可能性があります。
企業の方針に変更があった
企業の方針に変更があった場合は、リニューアルをすべきタイミングです。
コーポレートサイトは、ユーザーに対して企業の方針を伝える役割もあります。
それにもかかわらず、コンテンツを更新しないとユーザーに対して正しい情報を伝えることができません。
企業の方針に変更があった際は、かならずコーポレートサイトのリニューアルを検討しましょう。
コーポレートサイトのリニューアルの進め方を4STEPで紹介
コーポレートサイトのリニューアルの進め方を4STEPで紹介します。
下記手順に沿ってリニューアルを進めてみましょう。
- 【STEP①】現在のコーポレートサイトを分析して課題を見つける
- 【STEP②】リニューアルの目標を数値化する
- 【STEP③】予算やリソースの確保
- 【STEP④】リニューアル実施
【STEP①】現在のコーポレートサイトを分析して課題を見つける
はじめに、現在のコーポレートサイトを分析して課題を見つけます。
分析時は、下記ポイントを参考にしてみましょう。
- アクセス数に問題はないか
- コーポレートサイトへの流入経路
- 訪問ユーザーは自社のターゲットとマッチしているか
- 各コンテンツの滞在時間
課題を見つけるときには、コーポレートサイトの目的を基に分析するのがポイントです。
たとえば「ユーザーにサービスや商品を伝える」のが目的であれば、商品ページの滞在時間は長いかなどのデータを分析するとよいでしょう。
Googleアナリティクスなどの分析ツールでは、コーポレートサイト上のユーザー行動を分析できます。
まずは分析ツールを使って課題を見つけることから始めましょう。
【STEP②】リニューアルの目標を数値化する
コーポレートサイトの課題を基に目標を設定して数値化しましょう。
目標を数値化することで、リニューアル成功の達成度が確認しやすくなります。
ただし、ブランディングを目的としている場合、目標を数値化するのは少し難しいでしょう。
仮に、ユーザーが自社を認知できたという点においては、PV(ページビュー)など集客数を目標値とするのがおすすめです。
たとえば「商品・サービスページのPV数○%増」「指名検索での流入数」を目標とすれば、ブランディングの達成度も確認しやすくなります。
【STEP③】予算やリソースの確保
次に、コーポレートサイトのリニューアルに向けて、予算やリソースの確保をします。
自社でリニューアルを実施する場合は、作成にかかわる人材の確保が必要です。
また、CMSなどを導入する場合は、ライセンス費用も予算に組み込んでいく必要があります。
制作会社にリニューアル依頼をする場合は、複数社の見積もりを取って費用感を確認しましょう。
「企画」「制作」「保守」など、どこまでを依頼するかでも、費用は大幅に変わってくるので、事前に作業範囲も明確にしておく必要もあります。
関連記事
CMSを使って自社でコーポレートサイトのリニューアルをする場合、制作会社にコーポレートサイトのリニューアルを依頼する場合、以下のコラム記事が参考になります。
・コーポレートサイトにおすすめのCMS15選【正しい選定方法も紹介】
・コーポレートサイトを得意とするホームページ制作会社20選
【STEP④】リニューアル実施
最後に、リニューアルを実施します。
リニューアル後はGoogleアナリティクスを活用し、目標として設定した数値を定期的にチェックしましょう。
目標数値を達成できない場合は、再び課題を見つけて、改善策を練っていく必要があります。
コーポレートサイトのリニューアルにかかる費用相場
コーポレートサイトのリニューアルにかかる費用相場について紹介します。
リニューアルの費用は、依頼先や目的によって変動します。
下記内容を目安にしましょう。
目的 | 費用相場 |
---|---|
名刺代わりのシンプルなコーポレートサイト | 10万円~50万円 |
オリジナルデザインでしっかり作り込む | 50万円~100万円 |
本格的な集客やブランディング | 100万円〜300万円 |
シンプルなコーポレートサイトの場合は、テンプレートを使用するケースが多いので安価で済みます。
オリジナルデザインになると、デザイン設計などの工数が増えるため、さらに高額になります。
集客やブランディングが目的になると、オリジナルデザインに加えて戦略立案などの作業も発生するため、100万円以上の相場となるでしょう。
コーポレートサイトをリニューアルするときのポイント
コーポレートサイトをリニューアルするときのポイントを3つ紹介します。
- 課題に優先順位をつける
- 公開後はプレスリリースを活用する
- ドメイン変更がある場合はリダイレクトを実施する
課題に優先順位をつける
コーポレートサイトをリニューアルするときには、課題に優先順位をつけましょう。
「商品・サービスをより認知したい」「採用を強化したい」など、複数の課題を同時に改善しようとすると、ターゲットに刺さりにくいコーポレートサイトになるリスクがあります。
コーポレートサイトのリニューアルを成功させるには、もっとも優先したい課題を一つに決めて、改善していくことが大切です。
公開後はプレスリリースを活用する
コーポレートサイトの公開後、プレスリリースを活用するのも有効です。
プレスリリースを配信することで、リニューアルしたことを効率よくPRできます。
「PR TIMES」の媒体であれば、原稿を登録して入稿するだけでプレスリリースを活用できます。
また、プレスリリースには「PR会社に配信を委託する」「配信代行サービスを利用する」といった方法もあるので、自社にあった方法を選定してみましょう。
ドメイン変更がある場合はリダイレクトを実施する
コーポレートサイトのリニューアルでドメイン変更がある場合は、301リダイレクトを実施しましょう。
リニューアル時にコーポレートサイトのドメインを変更すると、今まで蓄積してきた検索エンジンからの評価がリセットされてしまいます。
ただし、301リダイレクト処理をすると、旧ドメインからの評価を引き継ぐことが可能です。
301リダイレクトを設定するときには「旧会社概要ページ」→「新会社概要ページ」など、関連性のあるWebページ同士を紐づけましょう。
コーポレートサイトのリニューアル事例2選
最後に、コーポレートサイトのリニューアル事例を2社紹介します。
下記事例を参考に、コーポレートサイトのリニューアルを検討してみましょう。
花王株式会社
出典:花王株式会社
花王株式会社のコーポレートサイトでは「商品の認知度は高いが、企業の全体像が伝えられてない」「その伝えたい重要な情報が深い階層にある」といった課題を基にリニューアルを実施しています。
リニューアルでは、コーポレートサイトに訪問するユーザータイプを8つに分け、それぞれの行動プロセスに仮説を立てました。
仮説を基に動線やナビゲーション設計を進めていき、企業の全体像が伝えやすいコーポレートサイトへのリニューアルに成功しています。
※参照:https://www.concentinc.jp/works/kao_corporatesite_201808/
TSP太陽株式会社
出典:TSP太陽株式会社
TSP太陽株式会社は、まちづくりなどのイベント事業を展開する企業になります。
コーポレートサイトの課題発見のために、ユーザーへのインタビュー調査を実施したところ、ユーザーの一番知りたいことは「実績」であることがわかったそうです。
しかし、現状では実績のコンテンツが豊富ではなかったため、コーポレートサイトのリニューアルに踏み切ったそうです。
具体的には、トップページへの実績掲載や実績ページにて「イベント」「ソリューション」などの検索項目を設けるといった改善を実施しています。
※参照:https://linica.jp/casestudy/corporate/
まとめ
コーポレートサイトのリニューアルについて紹介しました。
まとめますと、コーポレートサイトをリニューアルする手順は下記4STEPです。
- 現在のコーポレートサイトを分析して課題を見つける
- リニューアルの目標を数値化する
- 予算やリソースの確保
- リニューアル実施
コーポレートサイトをリニューアルするメリットとして、ブランディングやユーザーの向上、コンバージョンやアクセス数の増加などが挙げられます。
以下の内容に該当するコーポレートサイトは、リニューアルの検討をおすすめします。
- コーポレートサイトへのアクセスが少ない
- コンテンツが増えすぎた
- 公開してから長い時間が経過している
- 企業の方針に変更があった
今回のコラム記事を参考にして、コーポレートサイトのリニューアルを実施してみましょう。
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