ECサイトのサイトマップとは?今さら聞けない意味を初心者にも簡単にわかりやすく解説
『ECサイトのサイトマップとは何?』
『専門用語だらけで意味がよくわからない… 』
『SEOに役立つって聞いたけど、必ずやらなきゃいけないもの?』
ECサイトのサイトマップには様々な種類があり、全てがSEO目的という訳ではありません。
しかし、EC担当者が覚えておくだけで、サイトの売上アップを狙う上で欠かせない貴重な知識となるのです。
今回はECサイトのサイトマップについて、今さら聞けない意味を初心者にもわかりやすさを心がけて解説致します。
ECサイトのサイトマップとは?わかりやすく解説
サイトマップとは、Webサイトの全体構造をイラストやパソコンの図表で示したものです。
ECサイトにおけるサイトマップとは、いわゆる「設計図」のような役割とサイト内の「案内標識」の役割を果たすものとに分かれ、具体的には以下3つの役割が挙げられます。
- Webサイト全体の設計図
- Webサイト訪問者を迷わせないための案内標識
- 検索クローラー(ロボット)を迷わせない案内標識
「設計図」の役割を果たすサイトマップとは主に社内、Webサイトの関係者向きのものです。
ECサイトの構築には多くの関係者が絡むことが珍しくありませんが、関係者全員がWebサイトの全体構造を一目で把握するためのものです。
ベンダーにとってはサイトマップを制作期間や予算の目安を計る手段として用いることもあります。
「案内標識」のようなサイトマップには2通りあります。
1つはユーザー向けのもので、ユーザーがサイトを訪問した際、商品探しなどに迷うことがないようサイト内の内容を一覧にまとめたものを指します。
もう1つはユーザーに見せるものでなく、検索エンジンのクローラー(ロボット)向けの案内標識の意味合いをもつサイトマップです。
サイトマップは、主に検索エンジンで上位表示を目指すSEO対策を目的としています。
ECサイトでサイトマップを作成するメリット
ECサイトでサイトマップを作成するメリットは次の3つです。
- サイトの全体構造が把握しやすい
- SEO対策に有益
- CV率アップにも効果的
サイトの全体構造が把握しやすい
ECサイトはホームページなどと比べると、そもそもページ数が非常に多いコンテンツです。
売れるECサイトを目指すにはユーザーになるべく商品を見つけやすく、買い物しやすい構造にする必要があります。
なぜなら、ユーザーがサイトに訪れてくれたとしても、どこに何の商品があるのかが見つけにくいと買う気が失せてしまい、サイトから離脱されてしまう恐れがあるからです。
そのためにはサイトマップを作成し、ユーザーがサイト内の回遊に迷わないように全体構造を一目で把握してもらいやすくしておくことは売れるサイトにするための重要な要素となります。
SEO対策に有益
ECサイトの売上アップには集客方法の強化は欠かせませんが、中でも見込み客にヒットしやすい自然検索からの流入を狙うSEO対策は必須です。
検索エンジンの上位を狙うSEO対策では、検索エンジンクローラー向けのサイトマップを整備しておくことが欠かせない施策となります。
SEO向けサイトマップはコードを手動でフォーマットに入力する方法もありますが、専門知識が必要となるため、後述します手順に従って生成すれば誰でも簡単に行うことができます。
「SEO対策=難しそう」と身構えずにECサイトの構築時やリニューアル時に実践してみてください。
CV率アップにも効果的
サイトマップはECサイトのCV率アップにも非常に効果的です。
サイトマップでサイトの全体構造を把握しておくことで、自社のコンテンツに足りないもの、追加すべき機能やページ情報が一目で把握でき、CV率アップ改善への指標にすることができるからです。
また、サイトマップでCVまでの経路を整理した上でアクセスログ解析をチェックすれば、ユーザーの回遊経路や、購入を断念したステップが一発で把握しやすくなり、サイト運営における貴重な社内資料にすることもできます。
サイトマップは2種類あり
ECサイトに限りませんが、Webサイトのサイトマップは以下の2種類に分かれます。
- HTMLサイトマップ
- XMLサイトマップ
HTMLサイトマップ
HTMLサイトマップとは、サイト訪問者がページのどこに何があるかを一覧で見るための案内標識です。
HTMLサイトマップはSEOに全く影響せず、ユーザビリティを上げる目的で作成するためのものであるため、とにかく「見やすさ」を心がけて作成するのがポイントです。
HTMLサイトマップにどのような項目を洗い出すのかは、サイトのジャンルによっても異なりますが、実はHTMLサイトマップには2種類あります。
- ローレベルサイトマップ
- 商品ページ、会社概要、FAQ、特定商取引法の表示などサイト全体の内容をユーザー向けにわかりやすく一覧にしたサイトマップです。
- ハイレベルサイトマップ
- Webサイトの導線や回遊経路が書かれたサイトマップです(くわしくは後述しています)。
HTMLサイトマップの作り方は書いて字のごとく「HTML」を組み、CSSで見た目を調整しますが、知識のほとんどない方でも作成しやすいレベルの作業です。
知識が難しいと感じる方は、ECサイト構築ツールであるASPやパッケージサービスに標準装備されているものを使うと簡単に作成できます。
CV率アップに必須!? ハイレベルサイトマップ
ECサイトはホームページなどと異なり、商品を売ること(CV)が最終目的です。
ハイレベルサイトマップはユーザーに見せるものではなく、CV率向上のためにユーザーのサイト内回遊率とページ遷移、導線を設計するためのものです。
ユーザーはサイトに流入したからといってすぐに最終購入手続きまでたどりついてくれる訳ではなく、基本的にはサイト内を回遊します。
おおよそはトップページ→カテゴリーページ→特集ページ→検索ページ→好みの商品ページ→などを遷移することになります。
商品ページから流入したユーザーであればトップページを見ずに、単にサイト内の類似商品と比較したいために回遊するケースも考えられます。
ユーザーは様々なページを回遊したあと、買い物かごに好みの商品を投入しますが、購入手続きの段階では決済や個人情報、発送先の入力作業など購入前の最終ステップが待ち構えられているため、最終段階で購入を断念するケースも無いとは言い切れません。
ハイレベルサイトマップはユーザーが最終的な購入(CV)をする前に、買い物かごやキャンペーン特集ページなどサイトの構造段階ごとに導線を考案する上で非常に有効です。
また、ECサイト内のCVは必ずしも購入だけに限らず、問い合わせやメルマガ会員の登録も含まれ、同じく導線を貼っておくことで将来の貴重な顧客候補を育てることができます。
XMLサイトマップ
XMLサイトマップとは、検索エンジンのクローラー(ロボット)に向けてサイト内のどこにどんなページがあるのかを「早く」「正確に」示すためのファイルです。
XMLサイトマップを作成しておくことでGoogleなどの検索エンジンに、サイトの存在や更新されたページなどをいち早く知らせることが可能となり、検索結果の表示スピードも上がります。
XMLサイトマップ(sitemap.xml)は、決められたフォーマットにあてはめて作成しなくては意味がありません。
XMLサイトマップの詳しい作成方法は後述しますが、自動生成ツールなどを使えば簡単に作成できます。
ECサイトSEO向けサイトマップの作り方
SEO向けサイトマップを簡単に作るには、自動生成ツール、もしくはプラグインを利用することです。
ここでは初心者にも簡単にできる2通りのSEO対策向けサイトマップの作り方を手順に沿って解説していきます。
自動生成ツールを使う場合
自動生成ツールを使う場合はわずか数分で作成できる「sitemap.xml Editor」がおすすめです。
「sitemap.xml Editor」の利用は無料で最大1,000URLまで登録が可能です。
手順は以下の5つのステップです。
①「http://www.sitemapxml.jp/」にアクセスします。
②サイト上部にURLを入力します。
③オプション設定を選択していきます。
- 最終更新日:する・しない
- 該当URLが最後に更新された日を自動で取得する日のことを指します。
Googleは最新情報(更新された情報)を優先するので「する」にチェックを入れてください。 - サイトの更新頻度
- サイトの更新頻度を指定する欄ですが、指定してもGoogleは更新頻度を守ってクロールしてくれる訳ではないので、デフォルトの「記述しない」のままでOKです。
- 優先度:する・しない
- 自動でサイト内ページを優先してくれますので、「する」にチェックを入れてください。
- 除外ダイレクトリ
- 該当URLのサイトマップから除したいURLがあれば入力すると除外してくれます。
- 同一タイトルURLの除外:する・しない
- サイト内の同じタイトル、同じ内容のぺージがあれば外して欲しい場合は「する」にチェックを入れておけば除外してくれます。
④ボタン「サイトマップ作成」を選択します。
⑤生成したサイトマップをダウンロードします。
⑥ダウンロードしたXMLサイトマップのファイルを開いて、上記のようなコードが表示されたらOKです。
⑦その後GoogleサーチコンソールからXMLサイトマップを送信して登録します。
このとき、GoogleサーチコンソールにXMLサイトマップを登録しないとSEO対策にならないので注意してください。
WordPressでサイトマップを作成する場合
無料でインストールできるブログ・Webサイト作成ソフトが「WordPress」です。
WordPressはSEOに最も優れたソフトウェアとして、今や世界NO.1のシェアを誇っています。
近頃ではSEOに強い特性を生かし、WordPressを利用してECサイトを構築する事業者も増えています。
WordPressで構築されたECサイト、あるいは集客向けブログサイトのページのSEO対策には「プラグイン」を利用すると最も簡単にサイトマップが生成できます。
サイトマップ用プラグインで最もよく使われているのが「All in One SEO」や 「XML Sitemaps」です。
プラグインのインストール方法はとても簡単で、WordPressのプラグインメニューから「新規追加」を選択し、検索バーから各々のプラグイン名を入力・検索をします。
その後、目的のプラグインをインストールします。
プラグインの「XML Sitemaps」をインストールした場合には、ダッシュボードにある設定メニューから「XML-Sitemap」が出現します。
XML-Sitemapを選択すると、いくつかのチェック項目がありますが、基本的にはいじらずに「設定を更新」すれば完了します。
ただし、お使いのWordPressのテーマによってはSEO対策用サイトマップを独自開発していることもあるため「All in One SEO」と相性が悪いこともあります。
くわしくは、お使いのWordPressテーマの注意書きをよくご熟読ください。
関連記事
以下のコラム記事では「XML Sitemaps」や「All in One SEO」の使い方を解説しています。
・XML Sitemaps(旧:Google XML Sitemaps)の設定方法や使い方
・All In One SEOのインストール・設定・使い方をすべて解説
まとめ
今回はECサイトのサイトマップについて、正しい意味のおさらいと売上アップに直結する理由などを交えて詳しくお話させて頂きました。
まとめますと、ECサイトのサイトマップとは、サイトの全体構造を示したものを指します。
サイトマップの具体的な役割はおおよそ以下3つに集約されます。
- サイト全体の設計図
- サイト訪問者を迷わせないための案内標識
- 検索クローラー(ロボット)を迷わせない案内標識
ECサイトでサイトマップを作成するメリットは次の3つです。
- サイトの全体構造が把握しやすい
- SEO対策に有益
- CV率アップにも効果的
サイトマップは以下の2種類に分かれます。
- HTMLサイトマップ:サイト訪問者への案内標識
- XMLサイトマップ:検索クローラーに向けた案内標識
HTMLサイトマップはSEOとは関係はありませんが、作成することでCV率やユーザビリティを上げることが可能になります。
一方、ECサイトの集客に欠かせないSEO対策向けとしてはXMLサイトマップを必ず作成しておく必要があります。
サイトマップの作り方はざっくり以下の2つの方法があります。
- 自動生成ツールを使う
- WordPressで作成する
ECサイトのサイトマップは明日からの売上に即直結する類のものでなく、安定的な売上を叩き出すECサイトにするために行っておくべき施策です。
いずれもやり方は専門知識がない方でもできますのでHTMLサイトマップ、XMLサイトマップ共に作成し、万全な体制でサイト運営に集中できる環境を作っておきましょう。
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