ECサイト構築方法徹底解説!手順・開発会社に委託時に必要な情報もご紹介
『ECサイトの構築にはどのような方法がいいの?』
ECサイトを構築するにはモール出店以外にもASPやEC-CUBEなどのテンプレートを使ったり、自作など様々な方法があります。
あるいは予算をかけて外部業者に委託するのも一つの選択肢ですが、委託するにはどんな知識や情報が必要なのかも気になるところです。
今回はECサイト構築を検討されている方のために、ECサイト構築の手順のおさらいと開発会社委託時に必要な情報と共におすすめの構築サービスをご紹介いたします。
※今回のコラム記事で掲載している情報は、記事公開時点(2021年2月26日)のものです
ECサイト構築の6つの手順
ECサイトを構築するには次の6つの手順を踏まえる必要があります。
- コンセプトの決定・全体設計
- サイト・システムの要件定義
- 出店形態・プラットフォーム
- ECサイトの設計・開発方法
- 商品登録
- オープン準備
コンセプトの決定・全体設計
ECサイトを立ち上げるうえで重要なのは「サイトコンセプト」を決めることです。
激化する現代のECビジネス市場では、ただプラットフォームを用意して商品を出品するだけでは収益化につながりません。
自社が構築するECサイトの販売ターゲットを絞り「サイトを通して世にアプローチしたいこと」をなるべく明確化する必要があります。
例えば、以下のようなものです。
- インテリアのサイト
- 低価格でデザイン性にこだわった商品を提供したい
- アウトドアグッズのサイト
- アウトドアマニア10年の店長のおすすめグッズを提供
そして、ECサイトの目標売上を予め設定し、目標達成のために販売戦略を予め決定しておくことも重要です。
主に以下10点のような項目を洗い出してみましょう。
- 販売商品のジャンル、価格帯
- 目標売上金額
- 仕入れ・在庫連動方法
- 既存購買ターゲット層(年齢、性別、ユーザーの嗜好など)
- ECサイト開設を通して新たに開拓したい顧客層
- ECサイトの特徴、競合他社と比較した場合の優位性
- 顧客層に合わせたデザイン、色調などの全体イメージ
- 定期販売や頒布会の有無など具体的な販売戦略
- おおまかな集客方法・プロモーション戦略
- 実店舗や既存ビジネスとの連携など将来的なステップ
サイト・システムの要件定義
要件定義とはECサイト構築に実装すべき機能と設計を明確にしていく作業です。
サイトコンセプト、全体設計を元にECサイトを構築の目的に合わせた決済、集客ツールななど自社がECサイト構築によって達成したい目的に沿った実装化への計画を練っていきます。
具体的には実店舗と在庫や顧客をうまく連動したい、SNSのインフルエンサーを中心とした集客を行いたい、定期販売でサブスクリプション収益を強化したいなどが挙げられます。
社内の基幹システムとの連携方法を含め、自社で専門知識や技術が不足してる場合は外部のベンダーに委託することも検討しなければなりません。
自社がECサイトで行いたい内容を綿密に抽出し、専門家の意見を聞きながらサイト構築を行う前の擦り合わせを行います。
また、ECサイトをおおよそいつ頃までに構築したいのか、制作期間やオープン予定時期などのスケジュールリングを行い、商機を逃さないよう無駄なく構築作業をすすめていきましょう。
出店形態・プラットフォーム
コンセプトや要件定義が一通りまとまれば、ECサイトの出店形態を決めなければなりません。
一般ユーザーに直販するBtoCでは楽天やアマゾンなどの大手ショッピングモールへの出店、自社サイトを構築するかのどちらかになりますが、いっそのことどちらも併用してみるのも選択肢の一つです。
自社サイトならECサイト運営に必要な基本機能がそろっているASPやパッケージシステムを活用するのか、足らない部分はどこまでカスタマイズをするのかで開発費用がまったく異なります。
また、企業向けではBtoBや越境EC向けのプラットフォームも多数登場しており、ECサイトを使って将来的にどこまでビジネスを拡大していくかも視野に入れて出店形態を考慮したいものです。
ECサイトの設計・開発方法
ECサイト構築における出店形態、プラットフォームが決定したら、サイトのワイヤーフレームを設計します。
トップページ、レフトナビ、商品ページ、バナー、会社概要、お買い物ガイド、FAQ、キャンペーンページなど、自社の商品を販売するうえで必要なコンテンツを漏れなくそろえなくてはなりません。
売れるECサイトを目指すためのページに盛り込む情報、バナーや画像の配置、レイアウトなどの大軸を作ります。
ワイヤーフレームが完成したら次はデザインとコーディングです。
デザインはECサイトのイメージを大きく左右する重要な要素ですが、だからと言ってハイセンスなデザインにしたから売れるサイトになるとも限りません。
ターゲットとなる顧客層に受け入れられやすい色調イメージや、買い物の利便性や購入意欲が上がりやすいデザインを考慮する必要があります。
デザインとコーディングは専門知識が必要となるため、社内に作業できる人材がいなければ外部の専門業者に委託するケースが多く見受けられますが、上記の注意点を踏まえ優れたアドバイスがもらえる制作業者を選びましょう。
商品登録
完成したECサイトに商品登録を行います。
出品ページは商品画像、説明文などの情報が必須となるため、サイト制作と並行して必要データを準備しておく必要があります。
商品登録は商品名、商品説明、色やサイズ別の在庫数など入力する項目が多く、膨大な作業量となりますが、CSV一括登録などを活用し可能な限り作業を簡略化することはできます。
商品画像撮影と商品登録は外部業者に委託することも可能ですが、商品購買につながる重要な部分の作業でもあるため、丁寧に作り込むにはコストもそれなりにかかります。
ECサイトの運営が始まると随時行わなければならない作業でもあるため、人員を1人追加しても願わくば自社で行える体制を作れることが理想です。
オープン準備
いよいよオープン準備です。
各ページやバナーを実際にクリックし、リンク先もきちんと飛ぶか、実際に買い物をしてみるなど各動作確認のテストを行います。
次はオペレーションです。
オープン後の顧客対応、受注処理に迷わないよう担当者用マニュアルを実装し、ロールプレイングを行ってみましょう。
集客面の準備ではSNSやPPC広告を使ったオープンキャンペーンなどを企画し、潜在顧客への事前告知も行っておきましょう。
自社ECサイト4つの構築方法【費用・企業規模別】
EC自社サイトを構築する方法は、主に次の4種類に分かれます。
出店形態(種類) | 初期費用相場 | 企業規模 |
---|---|---|
ASPカートシステム | 無料~30万円 | 小規模事業者 年商1~50億企業向け |
オープンソース | 無料~100万円 | 年商1~50億企業向け |
パッケージ | 100万円~500万円 | 年商50~100億以上企業向け |
フルスクラッチ | 500万円 | 上場企業向け |
ASPカートシステム
ASPカートシステムとは、業者が提供するクラウド上のシステムを利用する方式です。
代表的なものでは、BASEやSTORESのような初期費用無料で構築できるサービス、企業向けの有料サービスではGMOのMakeShopなどが挙げられます。
大きな特徴はショッピングカート(買い物かご)、決済、集客などECサイト構築に必要な機能はデフォルトでそろっているため、ECサイト開発・製作に関する専門知識のある人材が社内にいなくても簡単にサイトを構築できる点です。
そのため、できるだけ早期にECサイトを開店したい個人、小規模事業者や企業に向いている構築方法といえるでしょう。
ASPカートシステムを使う何よりのメリットは出店のための初期費用が抑えられ、システム管理やセキュリティも業者がサポートしてくれることです。
ただし、あくまで業者が用意したプラットフォームに従って運用するため、デザイン・機能などのカスタマイズがしにくいデメリットもあります。
オープンソース
オープンソースとは、ベンダーがソースコードを公開してくれているフリーライセンスのCMSのことを指します。
オープンソースの大きな特徴は、ほとんどのサービスが無料でインストールできるものが多く、ECサイト構築に必要な基本機能がある程度そろっており、かつ公開されているソースコードを使ってデザイン、システムのカスタマイズが自由に行える点です。
国内で代表的なサービスではEC-CUBEが知られていますが、世界的に有名なブログ、ホームページ作成ソフトとして日本でも愛用者の多い「WordPress」もオープンソースの一種です。
コーディングなど、サイトを更新できる知識のある担当者がいれば、低コストで自社の好みのサイトを手っ取り早く構築できます。
オープンソースの一番のメリットはカスタイマイズの自由度が高いことですが、デメリットとしてはセキュリティが弱く、システムのアップデートも自社で行わなければならないことです。
もし、社内にセキュリティやアップデートを更新できる技術者がいない場合は、別料金で外部の業者に委託する必要があるでしょう。
パッケージ
パッケージシステムとは、ECサイト構築に必要な基本機能と各事業者が希望する機能を含めて一つのパッケージにまとめたサービスです。
パッケージシステムには自社のサーバーにインストールするタイプと、クラウド上にサービスが提供されているものの2種類があります。
パッケージシステムの大きな特徴は、在庫システムなど自社の基幹システムとの連動や、オムニチャネルなど独自販売形式との連携が可能になる点です。
パッケージシステムを使うメリットはカスタマイズがほぼ自由に行えるため、自社の目指すECサイトがほとんど叶うサイト構築ができ、かつスクラッチ型よりもコストが抑えられる点です。
ただし、開発費用は最低数百万の予算が必要となるため、年商50~100億以上の企業に向いている方式といえます。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、自社の希望通りに一からECサイトを構築する開発方法です。
最大のメリットは100%自社が希望する機能、販売形式の理想を含め、世界のどこにもないオンリーワンのサイトがもてることです。
しかし、開発費用の相場は500万円~1,000万円ほどかかるため、近年では中堅~大手にカテゴライズされる企業であってもパッケージシステムを活用している例が増えています。
現在もなおフルスクラッチ型でECサイトを構築している企業例ではユニクロやZOZO TOWNのようなECサイト自体を事業の主体としている企業での導入例が目立ちます。
また、フルスクラッチ型は開発期間もそれなりにかかるため、早期にECサイトを持ちたい事業者には不向きな手段といえるでしょう。
ECサイト構築・運営の勉強に役立つ3つのおすすめ本
ここでは、ECサイト構築に向けた勉強に役立つ本を3つご紹介致します。
初心者~新人スタッフ教育向け
「まんがでわかるECビジネス」は、ECサイト構築の知識をわかりやすく漫画形式で解説してくれている本です。
ECサイトやWebサイト関連のノウハウ本は専門用語だらけで読む気がしない、わかりづらいという初心者の方におすすめです。
内容は老舗和菓子屋の長女である主人公の28歳女性が「家業である和菓子をECサイトで販売したい!」というECサイト構築、運営に関する奮闘記がモチーフになっています。
構成は漫画とノウハウ部分をテキストで解説されてある2部形式になっており、どちらも交互に見ながら無理なく知識を入れ込んでいきやすいように配慮されています。
実際に読んだ方のレビューには、本書の優れた点はただの初心者向け解説漫画ではなく「ECビジネスの本質とは何か?」を唱えてくれていることです。
ただのテクニック論ではなく、基礎からECビジネスをわかりやすく理解できるため、EC部署の新人スタッフに読ませる参考書としても使えます。
初心者~中級担当者向け
「EC担当者の実務と知識がしっかりわかる教科書」は初心者だけでなく、ECサイトの知識をある程度ご存じの方にもおすすめの本です。
内容はECサイト構築~集客、リピート対策、接客対応の方法まで事細かに網羅されており、極力専門用語を省き、わかりやすく解説されています。
本書独自の特徴としてはアフターコロナを見据えた最新のECサイトの構築、運営方法についても触れてある点です。
また、ECサイトノウハウ本では珍しいツイッターやFacebook、InstagramなどSNSを使った集客方法についても詳しく書かれているため、令和の新時代におけるECサイトのあり方がまるごと把握できます。
事業主の方だけでなく、企業のEC担当者向けやスタッフ教育向けの指南書として活用することも可能です。
中級~本格ノウハウ習得向け
出典:小さな会社のWeb担当者・ネットショップ運営者のためのWebサイトのつくり方・運営のしかた 売上・集客が1.5倍UPする プロの技101 | 坂井 和広 |本 | 通販 | Amazon
「Webサイトの作り方・運営のしかた」は中級者~本格的にECサイト構築、運営ノウハウを習得したい方向けの本です。
内容はECサイト構築~運営、集客に関するすべてを101個に分け、「プロならではの技」が詳しく網羅されています。
「売れるためのECサイト」を構築するためのサイトデザイン、導線の貼り方、CVさせやすいページの作り方など内容が非常に濃いと評判です。
YouTubeやブログなどコンテンツ連動の方法、SEO、PPC広告など集客方法にも詳しく触れてあるため、ECサイトの売上が伸び悩んでいる事業者の方の突破口となる知識が手に入ります。
ただし、専門用語も多く使われているため、初心者よりもある程度の知識を持った中級者~上級者の方が活用の幅が広いといえるでしょう。
ECサイト構築に求められるスキル
オープンソースなどを使ってECサイトを自力で構築するうえで求められるは以下の4つです。
- クライアントサイド言語
- サーバーサイド言語
- サーバー知識
- 画像撮影・加工
クライアントサイド言語
クライアントサイドの「クライアント」とはサーバーを利用する側(サイド)のことです。
主にパソコンやスマホで処理して表示させ、Webブラウザ上(Internet Exporeなど)で動作するプログラミング言語のことで、フロントエンド言語とも呼ばれます。
代表的なものは「HTM」「CSS」「JavaScript」などが挙げられ、HTMLはECサイトの大枠、テキストを表示、CSSはデザインや見た目を整え、JavaScriptは画像のスライドショーなどECサイトに動きを付けるためのものです。
クライアントサイド言語の反対語は、サーバーサイド言語となります(詳しく後述します)。
サーバーサイド言語
サーバーサイドとはクライアントサイドからの指示をうけ、サーバー内部で動く言語のことです。
利用者(クライアント)が入力した情報をデータベースに保存したり、内容に応じて処理結果を返したりするプログラミング言語のことで、バックエンド言語とも呼ばれます。
代表的なものは「PHP」「Java」「Ruby」「Python」などが挙げられ、EC-CUBEやWordpressなどのオープンソース型はPHPを用いて作られているため、サイトのカスタマイズにはPHPの知識を知っておく必要があります。
サーバー知識
ECサイトを自力で構築するにはプログラミング言語だけでなく、サーバーそのものの知識も求められます。
ECサイトの運営ではサーバーを絶対落とさないことが必須となるため、オープンソースを使ってサイトを構築する場合は安定性やセキュリティの高いサーバーを選ぶ必要があります。
しかし、サーバーそのものを一から構築するのは専門技術が必要となるため、多くの場合はベンダーが用意するレンタルサーバーを使う方が現実的です。
画像撮影・加工
ECビジネスにおいて画像の品質は売上の80%以上を占める重要な要素です。
画像は商品ページだけでなく、トップページやキャンペーンページなどサイトの印象や見た目に大きく左右します。
画像撮影のスキルはもちろんですが、時には無料画像素材から材料となる画像をインストールし、見栄え良く画像を加工するスキルが求められます。
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写真撮影(物撮り)のコツについては、以下のコラム記事で解説中です。
・商品写真の撮り方【プロ風】|ネットショップ運営に活用できるコツとテクニックを伝授
撮影した商品画像の加工方法については、以下のコラム記事で解説中です。
・売れる商品画像の加工方法|ネットショップ運営に欠かせない画像編集の基礎知識を解説
ECサイト構築を開発会社に委託する時に必要な情報
ECサイト構築を開発会社に委託する時に必要な情報はおおよそ以下4点です。
- 予算・納期
- 自社サイトに必要な機能の洗い出し
- 競合やお手本とするサイト情報の整理
- 業者にやって欲しい業務の明確化
まず、予算と納期はもっとも肝心です。
ECサイトとはお金をかければかけるほど立派なサイトは構築できますが、あくまで初期段階の予算、オープンスケジュールに従った希望納期も決めておきましょう。
次に自社サイトに必要な機能を洗い出します。
注意点は開店時に必要な機能のみでなく、将来追加したい機能も含めて予算の範囲内で判断することです。
ECサイト構築における機能の選別は競合サイトや自社がお手本としたいサイト情報の整理をしておくことで、開発会社との打合せ時により明確に自社の希望を伝えやすくなります。
予算、納期、機能の洗い出しなど一通りの情報整理が終わった後は「業者にやって欲しい業務の範囲」を明確化しておきましょう。
例えば、社内にWebデザインに長けた人材がいればデザイン部分を省き、コーディングや機能の追加のみに予算をかけることが可能となるからです。
良い業者を見極めるチェックポイント
良質な開発業者を見極めるには、以下5つのチェックポイントを参考にしましょう。
- 予算の相場感
- 見積書内容の明確性
- ECサイト制作実績・運営経験
- 担当者の対応レベル
- 納品後のフォロー体制
ECサイトの構築費用は安いに越したことはありませんが「安かろう悪かろう」という言葉があるように、平均相場よりあまりにも開発費用が安すぎる業者も要注意です。
平均相場より安すぎる業者によく見受けられるポイントは、見積書の内容があまりにざっくりしすぎている点です。
できれば各作業ごとの費用の記載を求めるなど見積書はなるべく明確化してもらいましょう。
良質な業者を見分けるにはECサイト開発、制作実績が豊富であることはもちろんですが、できればECサイト運営経験をもつ業者の方が望ましいです。
ECサイトはデザインなど見た目を整える技術の高さよりも「売れるECサイとはこうすべき」を知っている業者の方が、依頼者側が得られるメリットは大きく、担当者の対応レベルとは「売れるサイトを構築できる知識」をもっているかどうかに密接な関わりがあります。
また、業者は制作物を納品して終わりなのではなく、後々発生するトラブルも想定し、フォロー、バックアップ体制を含めて選別しましょう。
自社ECサイト構築サービス・ツールおすすめ8社徹底比較
用途 | ベンダー | 構築費用 |
---|---|---|
ECサイト初心者・スモールビジネス向け | BASE(ベイス) | 無料 |
STORES(ストアーズ) | 無料 | |
企業・本格ビジネス向け | カラーミーショップ | 3,834円~10,223円 |
MakeShop(メイクショップ) | 13,000円 | |
ビズサイ | 11,960円 | |
EC-CUBE | 無料 | |
ショップサーブ | 開通料:15,000円~ 常時SSL:11,400円~ |
|
futureshop(フューチャーショップ) | 初期費用:22,000円~ 月額:22,000円~ |
BASE(ベイス)
BASE(ベイス)はたった3項目を入力するだけで誰でも簡単にECサイトが無料で作成できるASPツールです。
デザイン変更の自由度は低いですが、出品方法は実にシンプルでHTML・CSSなどが未知識でも画像や説明文さえ用意すればたった5分でECサイトが構築できます。
初期費用、月額費用は一切無料で販売手数料が6.6%+40円必要となり、独自ドメインも取得可能です。
STORES(ストアーズ)
出典:STORES(ストアーズ)はあなたのお商売を応援します | まずはご相談下さい | 自分でつくれる本格的なネットショップなら、STORES
STORES(ストアーズ)もBASEと同様、HTMLの知識がなくても初期費用無料から簡単にECサイトが構築できるASPツールです。
BASEとの大きな違いは決済ツールの多さ、在庫管理、定期販売、48種類の選べるテンプレート文字の広さなど圧倒的な機能の多さです。
初心者、個人の方向けのツールとされがちですが、有料月額1,980円のプランなら本格的なECビジネス構築ツールとしても活用できます。
カラーミーショップ
カラーミーショップはGMOペパボが運営する月額3,834円~と格安のプランから利用できる月額制ASPツールです。
カラーミーショップもHTML、CSSなどの知識がなくてもサイトを構築できますが、上級者向けのCSSキット「カラーミーフレームワーク」が無料で使えるのも特徴です。
コーディングに必要なコードも公開されているため、オープンソースと同様の使い方もできます。
また、カラーミーショップでは機能を追加するためのAPIも公開されており、既存の機能にないアプリ開発や外部サービスとの連携も可能となっています。
MakeShop(メイクショップ)
MakeShop(メイクショップ)はGMOが運営する企業向けのECサイト向けASPツールです。
初期費用は20,000円~となりますが、カラーミーショップ同様HTML、CSSを用いた自己編集が可能です。
PC用に作ったページをスマホ向けに自動変換可能など初心者~上級担当者まで幅広い活用が可能です。
また、新たに追加されたCreator mode(クリエイターモード)では、編集可能範囲が格段に広く、Googleが推奨しているモバイルファーストインデックスの対応がしやすく、レスポンシブやユーザビリティの速度も早く、SEOに強いサイト制作が可能となります。
ビズサイ
ビズサイとは世界的シェアを誇るブログ、サイト作成ツール「WordPress」を使ったECサイト向けプラットフォームを提供しているASPベンダーです。
WordPressはSEOに強いCMSとして知られているため、WordPressでブログコンテンツを作成し、ショッピングカートを入れれば自動的にSEOに強いサイトが構築できます。
デフォルトのWordPressではカート機能や決済機能が搭載されていないため、WordPress専用のカートシステム「Welcart」をインストールします。
WordPressを使って自力で構築する最大の不安点はセキュリティの危うさですが、ビズサイは24時間体制で万全なセキュリティ管理を行ってくれるので、店舗運営に安心して集中できます。
EC-CUBE(イーシーキューブ)
EC-CUBE(イーシーキューブ)は、国内最大級のオープンソースCMSベンダーです。
そもそもオープンソースはWordPressを始めとする海外サービスが主流ですが、完全国内版のCMSといえばEC-CUBEが第1選択肢となります。
メイン機能のインストールは無料ですが、800種類以上もある必要な機能を専用ストアで随時プラグインできる方式で中には有料のプラグインも存在します。
EC-CUBEを使ってECサイトを構築するにはHTML、CSSなどの知識が必須となるため、社内に人材がいない場合はEC-CUBEサイト内から専用ベンダーに外部委託を申し込むことが可能です。
ショップサーブ
ショップサーブは本格的なECビジネスの売上を狙う運営者向けASPツールです。
157種類もの豊富なデザインテンプレートが用意されているのはもちろんですが、HTML、CSSを用いたゼロからのデザイン編集も可能です。
大きな特徴はECビジネスを知り尽くした専任担当者が各店舗ごとにつき、開店後の運営、技術サポートを万全に行ってくれる点です。
CV率アップのための標準機能やカート内にも送料無料表示など、顧客の購買意欲を下げないための秘策が細部に盛り込まれた設計になっています。
futureshop(フューチャーショップ)
futureshop(フューチャーショップ)も本格的なECビジネス参入を狙う企業向けASPツールです。
構築機能の大きな特徴はカスタマイズ、編集できる機能の圧倒的な広さです。
商品ページごと、カテゴリーごとにデザインの変更、キャンペーンなど特定商品だけのデザイン変更もHTML、CSSで自由に行うことができます。
ECサイトの売上を大きくする商品画像も最大40枚まで登録でき、実店舗在庫表示やオムニチャネルの連動など企業向けの機能が一通りそろっています。
まとめ
今回はECサイト構築の手順のおさらいと費用、開発会社委託時に必要な情報、おすすめの構築サービスと共にご紹介させて頂きました。
まとめますと、 ECサイトを構築するには次の6つの手順を踏まえる必要があります。
- コンセプトの決定・全体設計
- サイト・システムの要件定義
- 出店形態・プラットフォーム
- ECサイトの設計・開発方法
- 商品登録
- オープン準備
EC自社サイトを構築する方法は次の4つです。
- ASPカートシステム
- 小規模事業者・年商1~50億企業向け
- オープンソース
- 年商1~50億企業向け
- パッケージ
- 年商50~100億以上企業向け
- フルスクラッチ
- 上場企業向け
オープンソースを使い、ECサイトを自力で構築するときに求められるのは以下の4つです。
- クライアントサイド言語
- サーバーサイド言語
- サーバー知識
- 画像撮影・加工
ECサイト構築を開発会社に委託する時に必要な情報は、ざっくり以下4点です。
- 予算・納期
- 自社サイトに必要な機能の洗い出し
- 競合やお手本とするサイト情報の整理
- 業者にやって欲しい業務の明確化
外部委託する開発業者を選ぶ際は、なるべく良質な業者を見極める必要があります。
良質な開発業者を見極めるには、以下5つのチェックポイントを抑えることです。
- 予算の相場感
- 見積書内容の明確性
- ECサイト制作実績・運営経験
- 担当者の対応レベル
- 納品後のフォロー体制
ECサイトを自社で構築するためのおすすめサービス・ツールは、以下8社です。
〇個人・初心者向け
- BASEベイス
- STORESストアーズ
〇企業・本格ビジネス向け
- カラーミーショップ
- MakeShopメイクショップ
- ビズサイ
- EC-CUBE
- ショップサーブ
- futureshopフューチャーショップ
今回のコラム記事で紹介した内容を踏まえ、自社が目指すビジネスビジョンと予算に合わせたECサイトを構築するようにしてください。
まずは無料でご相談ください。
お問い合わせ・ご相談や、公開後の修正依頼などに関しては、いずれかの方法にてお問い合わせください。
※年末年始・土日祝は定休日となります
※受付時間 9:00~17:30