メールマーケティングとは?【始め方・効果を高める方法】
メールマーケティングを行うことは、マーケティング活動を行う上で有効な手法です。
メールマーケティングを始めたばかりであれば、以下のような疑問が生じると思います。
『メールマーケティングとは何?』
『どうやって始めればいいの??』
今回のコラム記事では、メールマガジンの配信を始めたばかり、これから始めようとしている担当者様に向けて、メールマーケティングの効果を高める方法や、代表的な手法についても解説をしていきます。
メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、事前に集めたメールアドレス宛にメールを配信し、商品・サービスの購入、資料請求、顧客との長期的な関係性の構築といった目的を達成するために行われる施策のことです。
メールアドレスの主な収集方法は、メールマガジンの会員登録、名刺交換、ECサイトへの会員登録などです。
メールマーケティングの代表的な例として、同じメールを一斉配信するメールマガジンがあります。
ほかにも、顧客の属性に応じてメールの配信先を絞るセグメント配信や、顧客の行動をトリガーとして自動的にメールが配信されるステップメールなど、さまざまなメールマガジンの手法が用いられます。
メールマーケティングを行うメリット
メールマーケティングを行うメリットとして、以下の4点があげられます。
- 紙のDMよりも低コスト
- ユーザーの属性に合わせてメールを配信
- 効果検証がしやすい
- 顧客と長期的な関係性を築ける
紙のDMよりも低コスト
メールマーケティングは、紙のDM(ダイレクトメール)で送るよりもコストが低いメリットがあります。
たとえば、クロネコDM便の費用は、1通あたり167円(税込)です。
紙のDMの場合は、送付先が増えれば増えるほど送付費用がかかるだけでなく、印刷代も必要となります。
メールの場合は、何通送っても月額の費用の中で基本的に収まるため、追加の費用は発生しません。
さらに、メールマーケティングのツールは無料で使用できるツールもあるため、低コストで始められるメリットもあります。
ユーザーの属性に合わせてメールを配信
メールの内容、配信のタイミング、配信の頻度などをユーザーの属性に合わせて設定できるという点も、メールマーケティングのメリットです。
たとえば、メールの受信者の住所に応じて、以下のような活用方法があります。
- 最寄りの店舗情報に差し替えてメールを配信する
- セミナー申込済みの顧客に対しては、メール配信の対象から除外する
- メールを開封したユーザーに限定して別のメールを配信する
さらに、One To Oneメールに代表されるように、メール本文内に顧客の名前を挿入することで個人に合わせてメールの内容を変更できます。
ほかにも、AIを活用してメールの配信時間を受信者ごとに自動的にもっとも効果的なタイミングで送信するといったことも、メールマーケティングのツールによっては可能です。
効果検証がしやすい
メール配信後の効果検証がしやすいのも、メールマーケティングのメリットのひとつです。
メール配信で効果を高めるには、改善点をみつける必要があります。
効果検証ができるツールを活用すれば、メールの到達率、開封率、クリック率、コンバージョン率といったデータをかんたんに確認でき、改善点がみつかりやすいです。
これらのデータをもとにメールの内容や配信するタイミングなどを改善することで、メールマーケティングの効果を高めることができます。
たとえば、開封率を高めることでメール内のリンクのクリック数を増加させることができます。
クリック先が商品の購入ページであれば、商品購入というコンバージョン数を増加させることもできます。
このように効果検証を行いながら配信効果を高めることができる点は、メールマーケティングのメリットです。
顧客と長期的な関係性を築ける
メールマーケティングは、顧客に対して定期的にメール配信を継続することで自社の商品・サービスに関する理解度を深めることができ、さらに顧客との長期的な関係性を構築できます。
顧客との長期的な関係性をメールマーケティングで構築するためには、いわゆるメールマガジンと呼ばれる手法が効果的です。
顧客にメールマガジンをとおして定期的にさまざまな情報を、いろいろな切り口で紹介することで、顧客が自社の商品・サービスに関する理解度が深まります。
たとえば、商品Aに関するユーザーインタビュー、開発者インタビュー、製造工程の紹介、原材料の解説、専門家による商品紹介など、同じ商品であってもさまざまな内容のコンテンツを定期的に配信されるメールマガジンで顧客に紹介することで、顧客が商品Aに関する知識を深めることが可能です。
このように、顧客と定期的に長期間にわたって接点をもち続けられる点は、メールマーケティングを行うメリットです。
メールマーケティングの代表的な手法
メールマーケティングのさまざまな手法の中で、代表的な手法を解説していきます。
- メールマガジン
- セグメント配信
- One To Oneメール
- ステップメール
- リターゲティングメール
- 休眠顧客発掘メール
メールマガジン
メールマガジンとは、企業やWebサイトの運営者などの発信者からメールの配信希望者に対して、一斉に同じ内容のメールを定期的に配信する手法です。
別名「メルマガ」と略して呼ばれることが多いです。
メールマガジンを配信する目的としてもっとも重要ことは、顧客との長期的な関係性の構築です。
メール配信の希望者の中には「すでに購入した顧客」「購入を検討している顧客」「購入はまだ先の顧客」など、ステータスに違いがあります。
購入はまだ先といっても、メール配信を希望するということは、将来的に自社の商品を購入する可能性のある優良な見込み客であると考えられます。
将来の有望な見込み客に対して、メールマガジンを定期的に送ることで自社商品の理解度を深め、商品や企業に親近感を与えやすくなります。
そのあと、見込み客が購入を検討するタイミングになった際に、自社の商品が購入候補になる可能性が高くなります。
メールマガジンを送ることで、自社の商品を購入する可能性のある顧客と関係性を構築できる、いわゆるリードナーチャリングが可能である点は、メールマガジンの大きなメリットです。
セグメント配信
セグメント配信とは、属性情報や行動履歴によってメール配信対象を絞り込んで配信する手法を指します。
属性情報(住所・年代・性別・職業)や行動履歴(購入・資料請求・問い合わせ)によってメールの配信先を絞り込むことで、開封率、クリック率、コンバージョン率といった数値の向上が期待できます。
以下のセグメント配信の活用事例を参考にして、セグメント配信に取り組むとよいでしょう。
- 地域限定キャンペーンの情報を、キャンペーン対象地域のメルマガ読者に絞り込んで配信
- 資料請求を行ったメルマガの読者を対象に、デモや見積もりの依頼を訴求するメールを送信
- 「購入済み」の顧客に対して、商品の感想を聞くアンケートのメールを送信
One To Oneメール
One To Oneメールとは、顧客一人ひとりの属性や行動履歴、顧客データにもとづいて配信されるメールを指します。
One To Oneメールは、送信者の名前をメール内に挿入することにより、メール受信者の興味を引けるメリットがあります。
また、One To Oneメールは次のステップへ誘導する、顧客フォローに活用できるメリットもあります。
ほかにも、One To Oneメールではユーザーの行動履歴のデータをもとにメールを作成できるため、メール反応率の向上が期待できます。
さらに、MAを利用することで、効果的なメール配信ができるOne To Oneメールのメリットをいかしながら、デメリットであるメール作成や配信の手間をかけずにメールを自動で送れます。
ステップメール
ステップメールとは、ユーザーの行動を起点として、あらかじめ作成していたメールを設定されたスケジュールに従い配信するメールマーケティングの手法です。
ユーザーの行動を起点としてメールを配信するため、ステップメールの配信頻度は不定期である点には注意が必要です。
また、ステップメールの配信対象は会員登録、資料請求、商品購入など、特定の行動を起こしたユーザーに対してメールが配信されるため、全員には配信されません。
ステップメールを活用することで、商品・サービスの購入が見込めるだけでなく、リピーターの獲得や業務の効率化も可能となります。
リターゲティングメール
リターゲティングメールとは、以下のようなユーザーに対して再訪問を促すメールを自動で送信できる仕組みです。
- 特定のWebページを閲覧した
- メールの開封、もしくはクリックをした
- 申し込みフォームからカゴ落ちした
リターゲティングメールでは、能動的なアクションを起こしたユーザーに向けてメールを配信するため、開封率、クリック率、コンバージョン率に対してよい効果が期待できます。
たとえば、商品ページを閲覧したユーザーに対して、資料請求を訴求するリターゲティングメールを送れます。
また、ECサイトで商品をカートに入れたままサイトを離脱したカゴ落ちユーザーに対して、お知らせのメールを送るといったことも可能です。
休眠顧客発掘メール
休眠顧客とは、一定期間で商品・サービスの購入や利用をしていない顧客を指します。
休眠顧客発掘メールとは、自社から離れてしまった顧客に対してメールで再アプローチをすることで、顧客の再活性化を目的としたメールのことです。
たとえば、一定期間で購入がない顧客に対して期間限定のクーポン配布を行う、商談の進展が一定期間ない顧客に対して再商談を訴求するメールを送る、といった活用が可能です。
休眠顧客発掘メールは、送信するメールの内容と配信条件を決めてしまえば自動でメール配信ができるので、メール配信の労力が少なくすみます。
また、さまざまなパターンのメールを送ることで、休眠状態となった顧客の反応を促せるメリットがあります。
ほかにも、メール配信後に開封率やクリック率といったデータを分析することで、メールの内容や配信タイミングといった問題点に対して改善を行いやすいメリットもあります。
メールマーケティングの始め方
メールマーケティングを始める際は、以下のステップに沿って始めることをおすすめします。
- 【STEP1】目的・目標の設定
- 【STEP2】メールアドレスの収集
- 【STEP3】メール作成
- 【STEP4】メール配信
- 【STEP5】効果測定・検証
これらの手順に関して、解説を行います。
【STEP1】目的・目標の設定
最初は、メールマーケティングをする目的と目標を定めることから始めます。
事業を行う上で、どのような目的を達成するためにメールマーケティングを始めるのか、十分に検討した上でスタートする必要があります。
たとえば、自社の商品購入を検討している見込み客を集めるために行う場合と、既存ユーザーへのサポート充実のために行う場合とでは、設定するべき目標は大きくことなります。
まずは、メールマーケティングを始める目的を設定し、その目的を設定するためにどのような指標が適切であるかを検討した上で目標を定めます。
メールマーケティングの目的と目標の例を、以下の表にまとめました。
目的 | 目標 |
---|---|
購入検討中の見込み客を集める | ・メール配信対象者の新規獲得数 ・メールの開封率、クリック率 ・商品購入、資料請求、デモ依頼といったコンバージョン数 |
既存ユーザーのサポート充実 | ・ユーザー満足度 ・サービス解約率 |
メールマーケティングを始める際は、最初に目的を定め、その目的の効果測定を行うために適切な指標を目標として定めるとよいでしょう。
【STEP2】メールアドレスの収集
今まで収集したメールアドレスの中から、メールを送っても問題のないメールアドレスのリストを作成します。
すでにインターネット会員リストが存在しているのであれば、そのリストを中心として配信リストを作成するとよいでしょう。
また、インターネット上でのメールアドレスの収集だけでなく、営業担当者が名刺交換を行った顧客、展示会でのメールアドレス収集、セミナー開催時に収集した情報など、オフラインでの収集も忘れずに行うといいでしょう。
収集したメールアドレスは、Excelで管理するのではなくメールマーケティングのツールに登録することで、メール配信リストを安全に管理できるだけでなく、データを効率よく利用できます。
【STEP3】メール作成
メールアドレスの収集と並行して、メールを送る内容の検討をして配信の準備を行います。
最初に設定したメールマーケティングの目的を達成するために、どのような人に、どのような内容を、どのようなタイミングでメールを送ればよいか検討しましょう。
メールマーケティングのターゲット像がイメージしにくい場合は、準備しているメール配信リストから年代、性別、地域、職業などのデータを抽出し、ペルソナとなるモデルを作成します。
ペルソナを設定することで、ターゲットとなる顧客をイメージしやすくなり、メール内容の方向性が定まりやすくなります。
メールの内容は業界、企業、顧客層によってまったく異なるため、正解は存在しません。
イメージしたユーザーが興味をもちそうな内容を十分に検討した上でメールを作成し、くわえて顧客への聞き取りやアンケート調査を行うことで、顧客が望んでいるメールの内容に関してヒントを得られます。
メールを配信したあとは、配信結果から内容を振り返り、改善を繰り返すことで顧客との距離感が縮まり、より顧客に寄り添ったメールを作成できるでしょう。
【STEP4】メール配信
メールの作成が完了したら、メールマーケティングのツールを用いてメールを配信します。
OutlookやGmailといったメールソフトでもメール配信は可能ですが、以下のようなデメリットがあります。
- 誤入力による情報漏えい
- スパムと判別される
- 効果測定ができない
メールマーケティングで役立つ機能を搭載したツールを用いることで、これらのデメリットを解消した上でメールの配信が可能です。
さらに、メールマーケティングのツールには、セキュリティ対策が施されている、メールの到達率が高い、宛先の管理機能が充実している、効果測定・エラー分析が可能といったメリットがあります。
【STEP5】効果測定・検証
メールを配信したあとは、メールの開封率、クリック率、コンバージョン率といった指標を確認し、効果測定と改善案の検討を行います。
これらの指標はメールを送る内容やタイミングによって結果が異なるため、平均的な結果が見えてくるまではメールを送りつづけながら改善を行います。
たとえば、商品の購入を訴求することを目的としてメールを送り、十分な商品購入が得られなかった場合は、ボトルネックとなる指標を調査します。
クリック率は、平均的な実績が出ているにもかかわらず商品購入が少ない場合は、リンク先のWebページに問題がある可能性があります。
メールが開封されていない場合は、件名の変更やメール配信の時間を変更するとよいかもしれません。
メールを配信したあとの結果を確認し、改善を続けることがメールマーケティングを成功させるためには重要です。
メールマーケティングにおける注意点
メールマーケティングで効果を出すためには、以下の点に注意して行うことが重要です。
- 中長期で効果を出す
- ターゲット顧客を集める
- ユーザー属性にあったメールを送る
- 適切なタイミングでメールを送る
中長期で効果を出す
メールマーケティングは1回でメールを配信すれば終わりではなく、何度もメールを送る中長期的な取り組みが必要となる施策です。
たとえば、定期的にメールを配信するメールマガジン、顧客の行動をトリガーとして自動的にメールを配信するステップメール、新商品やキャンペーンの告知メールなど、さまざまなメール施策を時間かけて実施することで、ユーザーの商品理解が深まり購入へと行動を促せます。
メールマーケティングを始める際は、長期的な運用に耐えられるだけの人的なリソース、予算を確保した上で始めることをおすすめします。
ターゲット顧客を集める
メールマーケティングを始めるにあたり、メールの配信数が多ければ多いほどよい結果がでるとは限りません。
メールの配信数は多くても、自社の商品に興味をもちそうな顧客がほとんどいない状態であれば、メールを送っても効果が見込めません。
たとえば、ポイントサイトなどで「メールマガジン登録で100ポイントプレゼント」といった施策を打てばメールマガジンの登録者数は伸びる可能性が高いですが、ターゲットとなる顧客が集まるのかに関しては疑問が残ります。
さらに、ターゲットではない顧客がメール配信の対象となることで、開封率やクリック率のデータを分析しても、本来の見込み客の数値とズレが生じる恐れがあります。
自社の商品のターゲットとなる顧客のメール配信が行えるように、オンライン・オフラインの活動をとおして、メール配信リストの収集を行うとよいでしょう。
ユーザー属性にあったメールを送る
自社のターゲットとなる顧客のメール配信リストの収集を行いながら、その顧客の属性にあったメールの内容を検討した上で、メールを作成することが重要です。
自社の商品に関連する内容で、少しでも顧客が興味をもちそうな内容を検討することが大事です。
毎回、キャンペーンのお知らせメールばかりではユーザーが離れてしまう恐れがあるため、直接購入やコンバージョンには至らなくても、顧客にとって役に立つ情報も送るとよいでしょう。
メールマーケティングで効果を出すには、メールの配信結果を振り返って改善を繰り返すことが重要です。
開封率やクリック率のデータを確認し、件名やメールの内容などを検討します。
くわえて、アンケートやインタビューを実施することで、ユーザーが求めるメールのコンテンツのヒントを得ることができるでしょう。
適切なタイミングでメールを送る
顧客が開封しやすい、メールを見やすいタイミングでメールを送ることで、開封率、クリック率、コンバージョン率上昇の効果が期待できます。
顧客の生活スタイルを明確にイメージすることで、メールを見てもらいやすい時間帯がいつなのか仮説を立てやすくなります。
仮説に沿ってメール配信のタイミングを試しながら改善を行うことで、開封率やクリック率の向上を図れます。
改善を繰り返す
メールマーケティングの効果を改善するためには、以下の点に関して改善を繰り返すことが重要です。
- 到達率
- 開封率
- 配信時間
- 件名
- ABテスト
- クリック率
- 文字数
- 配信頻度
到達率
メールの到達率とは、配信したメールが受信者のメールボックスにどの程度届いたのかを示す指標です。
なお、配信したメールがどのくらい成功したのかを示す「配信成功率」と到達率は、意味が異なります。
到達率は、実際に読者の受信ボックスに届いたメールの確率を示します。
メールの到達率が低い場合は、以下の要因が考えられます。
- IPレピュテーションが低い
- インターネット・サービス・プロバイダーによる制限
- メール認証を行っていない
メールの到達率を上げるためには「送信ドメイン認証」「複数のIPアドレスからの配信」「スパムトラップの回避」「エラーメール送信防止」など、さまざまな取り組みが必要です。
開封率
メールの開封率とは、配信したメールがどの程度開封されたのかを示す指標です。
開封率のデータを取得するには、テキストメールではなくHTMLメールを送付しなければなりません。
アメリカのConstant Contact社が行った調査によると、全業種・業界のメルマガ開封率の平均は29.55%(2022年2月時点)となっています。
一般的に、開封率が20%を超えると「開封率はよい」といえますが、開封率は業種や業界で大きくことなり、メールを送信するユーザー層によってもことなります。
開封率を比較する際は、自社の過去データと比較して改善できているのか確認が重要です。
メールの開封率を上げるためには「件名の改善」「メール送信のタイミングの試行錯誤」「差出人名の工夫」「到達率の改善」など、さまざまな方法があります。
配信時間
同じ内容のメールを送ったとしても、配信する時間によって開封率やクリック率はことなります。
たとえば、メール受信者にとって都合のよいメールを見られるタイミングで送ることにより、開封率の改善が期待できます。
ただし、メールを送るベストなタイミングというものは存在しません。
一般的に、開封率やクリック率がよいとされる曜日や時間帯はありますが、自社の顧客にとって適したタイミングだとは言い切れません。
メールを配信しながら、仮説と検証を繰り返すことがもっとも大切です。
効果的なメールの配信時間は、以下の情報をもとに検討するとよいでしょう。
- Webサイトへのアクセスが多い曜日、時間帯を調べる
- 来店、電話ができるタイミングでメールを送る
- リピート注文のタイミングを調べる
件名
メールの件名によって開封率は大きく左右されます。
件名を改善しておくことで開封率を上げていき、クリック数やコンバージョン数によい影響が期待できます。
以下のような件名でメールを送っている場合は、開封率に悪い影響を及ぼす恐れがあります。
- メリットが伝わらない
- 必要以上にあおる
- テーマが2つ以上
- 件名に送信者名を入れる
メールの件名で開封率を上げるためには、ユーザーがどの端末でメールを開いているのかを意識した上で、ユーザーが思わずメールを開いてしまうような件名を考えることが重要です。
具体的には「メールのテーマを1つに絞る」「件名の文字数を30文字以内に抑える」「最初の20文字に要点を盛り込む」といった工夫をするとよいでしょう。
ABテスト
メール配信におけるABテストとは、2つのパターンのメールを送信して結果を比較・テストすることを指します。
ABテストを行い、件名、差出人名、CTAボタンなどの検証を繰り返すことにより、配信結果のデータが蓄積され、効果的なメール配信が可能となります。
ABテストを行う際は、開封率、クリック率、コンバージョン率のデータを比較し、どのパターンの数値がよかったのかを確認し、以下の点に注意して実施しましょう。
- どの指標を改善したいのか決める
- テストする箇所は1箇所だけ
- 1回の配信で結論を出さない
クリック率
クリック率とは、メール配信数のうち、メール内のリンクがクリックされた割合を示す指標です。
アメリカのConstant Contact社が行った調査によると、メールの全業種・業界の平均クリック率は1.27%(2022年2月時点)と報告されています。
メールのクリック率が3%を超えている場合は「クリック率はよい」という認識で問題ありませんが、業界や業種によってクリック率はことなります。
メールのクリック率を上げるためには「1カラムのレイアウトにする」「CTAボタンを工夫する」「HTMLメールを送り訴求力を上げる」といった方法が有効です。
ABテストと組み合わせながらクリック率が上がるパターンを発見し、メール配信の改善に取り組みましょう。
文字数
クリック率やコンバージョン率といったメールの反応率を高めるには、文字数に注意してメールを作成することが重要です。
メールを作成する際に抑えるべき基本的なポイントは、以下の3点です。
- 原則は短く・簡潔に書く スマートフォン向けの場合は1行20文字で書き、800文字~1,000文字以内に収める
- パソコン向けの場合は800文字~1,000文字以内に収め、1文を60文字程度でまとめて句点(。)で改行する
現在はスマートフォンでのメール受信が一般的となっているため、スマートフォン向けの文体でメールの記載をおすすめします。
なお、メールの文字数が多いと「読者が離脱する」「メールの訴求効果が弱まる」といったデメリットがあります。
上記、文字数の目安に注意してメールの作成をしましょう。
配信頻度
SmartrMailによる調査によると、メールの配信頻度は、週に1回から2回が開封率やクリック率の面で最適であると報告されています。
しかし、このデータは一般的なものであり、業界や業種によって最適な配信頻度はことなります。
メールの配信頻度が少ない場合は、メール1本を作り込む時間的な余裕があるメリットがある一方、ユーザーに存在を忘れられやすいデメリットがあります。
メール配信が多い場合は、顧客との接触回数が増えて関係性が強化されるのが期待できます。
最適な配信頻度を検討する際は、以下の点を確認した上で検討を行うとよいでしょう。
- メール配信の目的に応じて、一般的な配信頻度を調べる
- 競合他社のメール配信頻度を調べる
- 読者にアンケートを行う
- ABテストをして、データの比較をする
メールマーケティングの効果を高める方法
メールマーケティングの効果を高めるためには、以下の利用を検討しましょう。
- HTMLメール
- MA
HTMLメールを導入する
HTMLメールとは、言語形式の「HTML」を用いて作成されるメールのことです。
元々、HTMLはWebサイトを作成するために誕生した言語形式です。
HTMLメールはメール本文内に画像を挿入できるので、視覚的な効果が高まり商品の魅力を視覚的に伝えられ、クリック率・開封率の向上といった効果が期待できます。
テキストメールは開封率のデータが取得できない、メールの本文中に画像を挿入できないので、メールマーケティングで効果を高めるにはHTMLメールで配信すべきです。
HTMLメールは「HTML」「CSS」などの知識が必要ですが、後述するメール配信のツールを活用すると、初心者でもかんたんにHTMLメールの作成ができます。
MAを導入する
MA(マーケティングオートメーション)とは、メール配信の自動化だけでなく、マーケティング施策の自動化や効果検証を行うためのシステムです。
MAを導入することで、マーケティング活動を自動化し、顧客との長期的な関係性の構築を行えます。
MAには、メール配信先の管理機能、見込み客の行動に応じたスコアリング機能、メール自動配信機能、メール配信・分析機能があり、さまざまな用途で活用できます。
ほかにも、MAによってはランディングページの作成、HTMLメールの作成、Webページ上のレコメンド機能、社内システムとのデータ連携といった機能があり、一般的なメール配信システムよりも幅広く活用できます。
MAでさまざまなデータと連携することで、マーケティング活動の効果測定がしやすいメリットがあります。
『一般的なメール配信システムでは機能として不足を感じる』『社内のデータベースと連携してメールマーケティングを行いたい』『メールマーケティングの自動化を行いたい』といった場合は、MAの導入を検討するとよいでしょう。
メールマーケティングにはツールを活用
数多くの顧客に対して一斉にメールを配信できるツールを活用することで、効率よく効果的にメールマーケティングを行えます。
たとえば、メール配信の機能が搭載されたツールには、メール送信の時間予約、迷惑メールとして判別されない対策、メール配信結果の分析、HTMLメールの作成・送信といった機能があります。
メールマーケティングのツールを選ぶ際は、到達率、大量配信、メール配信後の分析機能、費用、HTMLメール送信機能、サポート体制を比較し、自社の運用スタイルにあったツールを検討すると良いでしょう。
まとめ
今回は、メールマーケティングの定義だけでなく、メールマーケティングで効果を高める方法や代表的な手法を説明しました。
メールマーケティングに関して覚えておくべき点は、以下のとおりです。
- メールマーケティングには「紙のDMよりも低コストで送信できる」「ユーザーの属性に合わせてメールを配信できる」「効果検証がしやすい」「顧客と長期的な関係性を築ける」といったメリットがある
- 代表的な手法であるメールマガジン以外にも、セグメント配信、ステップメール、リターゲティングメールなど、さまざまな手法がある
- MAやHTMLメールを導入することで、メールマーケティングの効果を高めることができる
- メール配信のツールを活用して、効率よく効果的にメールマーケティングを行うことができる
今回紹介したポイントに注意してメールマーケティングを実施することで、メール配信の効果を最大化できるように努めましょう。
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