ステップメールとは?【作り方の解説&事例紹介あり】
ステップメールを用いてメールマガジンを配信することは、効果的にメールマガジンを配信するために有効な手法です。
メールマガジンの配信を始めたばかりであれば、以下のような疑問が生じると思います。
『ステップメールとは何?』
『作り方は?どんな事例があるの??』
今回のコラム記事ではメールマガジンの配信を始めたばかり、これから始めようとしているメルマガ担当者様に向けて、ステップメールの定義やメリット・デメリットだけでなく、作り方、効果的な配信方法についても解説をしていきます。
ステップメールとは
ステップメールとは、ユーザーの行動を起点として、あらかじめ作成していたメールを設定されたスケジュールに従い配信するメールマーケティング手法です。
ユーザーの行動を例にあげると、会員登録、資料請求、商品購入などです。
ステップメールとメールマガジンの違い
ステップメールとメールマガジンの違いを表にまとめると、以下のとおりです。
ステップメール | メールマガジン | |
---|---|---|
配信頻度 | ■非定期 ユーザーの行動を起点としてメールを配信する |
■定期 (例)週に1回、月に1回 |
配信対象 | 特定の行動を起こしたユーザー向け (例)会員登録、資料請求、商品購入など |
全ユーザーへの一斉配信 |
ステップメールには伝えたい情報をあらかじめ準備したうえで、ユーザーの利用状況に合わせてメールを自動的に配信する特徴があります。
一方、メールマガジンは定期的に訪れる配信日に合わせてメールを作成し、配信日に全ユーザーに対してメールを配信します。
このように、ステップメールとメールマガジンは配信頻度、配信対象が異なるため、目的に応じて使い分けることが重要です。
ステップメールのメリット
ステップメールを配信するメリットは、以下があげられます。
- 商品・サービスの購入が見込める
- 顧客との信頼関係を築ける
- リピーター獲得が期待できる
- 業務が効率化される
商品・サービスの購入が見込める
ステップメールは、商品・サービスの購入が見込めます。
たとえば、商品・サービスに関する資料請求を行った顧客に対して、購入につながるようにメールで働きかけることができます。
ほかにも、ECサイトでカートに商品を入れたままのユーザーに対しても、メールを配信することで購入を促せます。
ステップメールは、メールから商品・サービスの購入を増やす方法として実施しておきたいマーケティング手法です。
顧客との信頼関係を築ける
ステップメールは、顧客との信頼関係を築けます。
たとえば、顧客が購買行動にいたるまで、顧客に価値のあるメールを何通かに分けて配信することで、時間をかけて信頼関係を築けます。
信頼関係の構築は、新規顧客の獲得にもつながります。
リピーター獲得が期待できる
ステップメールは、リピーター獲得につながります。
たとえば、商品・サービスを購入した新規顧客に対して、商品・サービスの使い方やよくある質問といった内容のメールを配信するなど、新規顧客へアフターフォローを行えます。
新規顧客へのアフターフォローは、リピーター獲得にもつながります。
業務が効率化される
ステップメールは自動的に配信されるため、業務が効率化されます。
1度設定を行ってしまえば、ステップメールはユーザーの行動をトリガーとして自動的に配信されます。
そのため、ステップメールは毎回作成するメールマガジンと比べて、メール作成や配信にかかる業務が効率化されます。
ステップメールのデメリット
ステップメールのデメリットは、メールの作成とステップメールの設定に時間がかかる点です。
ステップメールを設定する際は「シナリオ」と呼ばれるメールを配信する内容や回数、タイミングをあらかじめ決める必要があります。
シナリオを作成する際は、最初にステップメールで達成したい目標を決めます。
次に、特定の行動をとったユーザーに対して、どのような内容のメールを何通送るか検討し、メールを送るタイミングを決めます。
ステップメールは1つのトリガーとなるユーザーの行動に対して、3通から5通送られることが一般的です。
ステップメールを始める初期段階では、一般的なメールマガジンよりも作成に時間がかかります。
シナリオ設計やメールの作成、配信にかかる工数を加味して、ステップメールを作りましょう(ステップメールの作り方は後述しています)。
ステップメールの事例
ここからは、ステップメールの事例を4点紹介します。
- 新規登録者との関係性強化
- 無料サンプルから商品の購入へと導く
- 販促メール配信の自動化
- 購入後の再アプローチ
ステップメールのイメージがつかない方は、今から紹介する事例をご覧ください。
新規登録者との関係性強化
メールマガジンの新規登録者に対して、関係性を強化するためにステップメールを活用する事例を紹介します。
この事例の目的は、メールマガジン登録直後の興味関心が高い時期に、自社の商品・サービスの紹介やノウハウなどの情報を伝えることで、資料請求やセミナー参加といった購入検討の段階へ誘導することです。
メールマガジンへの新規登録をステップメールのトリガーとして、以下の内容のステップメールを送るとよいでしょう。
- 1通目
- メールマガジン登録完了の御礼
- 2通目
- 運営しているオウンドメディアの主なコンテンツの紹介
- 3通目
- 顧客からのよくある質問と、その解決策の紹介
- 4通目
- ユーザーインタビューのコンテンツ紹介
- 5通目
- 資料請求を訴求するメール
5通目のメールをきっかけとして資料請求があれば、商品・サービスのデモやセミナー参加を促すステップメールへ移行させることにより、購入へと誘導しやすくなります。
資料請求がなかったとしても、定期的なメールマガジンの配信に切り替えて長期的な関係構築を行いながら、ユーザーが別の行動をとった際にステップメールを発動させ購入へと導くことが可能です。
無料サンプルから商品の購入へと導く
無料サンプルを請求した顧客に対して、商品の購入につなげるステップメールの事例です。
このステップメールのメリットは無料サンプルの請求があるたび、自動的に商品の購入を促すアプローチができる点です。
ステップメールの設定さえ完了すれば、無料サンプルの請求数を増やす施策を行うことにより、最終的な購入数を増加させることが可能になるでしょう。
無料サンプルの請求をトリガーとして送信するステップメールの内容は、以下のとおりです。
- 1通目
- サンプル請求の御礼
- 2通目
- 無料サンプルの到着確認と使用方法の説明
- 3通目
- ユーザーアンケートによる満足度の高さをアピール
- 4通目
- ユーザーインタビューのコンテンツ紹介
- 5通目
- 商品の購入を促すメール配信
商品を購入した顧客に対しては、継続利用を促すために定期的なメールマガジンの配信に移行します。
購入にいたらなかった顧客に対しては、ほかの商品のサンプルを紹介し販売機会をうかがうステップメールへ移行する活用も可能です。
販促メール配信の自動化
特定の商品のWebページを閲覧したユーザーに対して、ステップメールを配信することにより、自動的に販売促進メールが配信される仕組みの構築が可能です。
商品AのWebページの閲覧回数(たとえば5回)をトリガーとして、ステップメールを配信します。
- 1通目
- 商品Aの商品紹介の動画を紹介
- 2通目
- 1,000円引きのクーポンを送信
- 3通目
- 商品Aと同じカテゴリーの人気商品を紹介
このように販促メールを自動化することにより、商品のページビューが増えればステップメールが配信される数が増えるため、商品の購入数も増加が期待できます。
購入後の再アプローチ
商品を購入した顧客に対して、アップセルやクロスセルにつなげることを目的としてステップメールを送る事例を紹介します。
商品Aの購入をトリガーとして、以下のステップメールを配信します。
- 1通目
- 商品到着後に不具合などなかったか確認・レビュー投稿を依頼
- 2通目
- 商品Aだけでなく、商品Bや商品Cも使用しているユーザーの事例を紹介
- 3通目
- 商品Aと一緒に使用できる、商品Bと商品Cの購入を促す
上記の例はクロスセルを狙った場合です。
定期的に購入する商品であれば、使い切るタイミングに合わせて再注文を促すメールを送るといいでしょう。
ステップメールの作り方
ステップメールの作り方は、以下の4つのステップに沿って行います。
- 【STEP1】ステップメールを送る目的を決める
- 【STEP2】ステップメールのシナリオ設計を行う
- 【STEP3】ステップメールの原稿を作成する
- 【STEP4】メール配信システムで設定する
各ステップに関して、くわしく説明します。
【STEP1】ステップメールを送る目的を決める
ステップメールを作成するにあたり「セミナー申し込み」「デモ依頼」「商品・サービスの購入」など、ステップメールを送る目的を決めることが重要です。
目的を決めることで、どの行動をトリガーとするのか、どのような内容のメールを何回配信するのか、どのタイミングで送るのか、といったステップメールのシナリオがイメージしやすくなります。
【STEP2】ステップメールのシナリオ設計を行う
ステップメールのシナリオとは、ステップメールの内容、回数、タイミングといった一連のステップメールの配信フローを指します。
適切なシナリオを設計することで、購入検討の初期段階で顧客を購入へと効率よく導けます。
【STEP3】ステップメールの原稿を作成する
ステップメールのシナリオを作成したあとは、メールの原稿を作成します。
前後のメールのつながりを意識しながら、1本のメールで内容が完結するように制作することがポイントです。
ステップメールの効果を最大化するためには、件名を工夫して開封率を上げる、メール本文の表現を工夫してクリック率を上げる、HTMLメールで送り視覚的な訴求力を高める、などが有効です。
関連記事
ステップメールの効果を最大化する方法は、以下のコラム記事が参考になります。
・メルマガのタイトルで開封率を上げるコツ・付け方【サンプルあり】
・メルマガのクリック率を上げる方法【クリック率の平均は?】
・HTMLメールとは?【テキストメールとの違い・メリット・デメリット】
【STEP4】メール配信システムで設定する
メール配信システムやMA(マーケティングオートメーション)を用いることで、ステップメールの設定ができます。
ステップメールは顧客の属性情報だけでなく、購入や資料請求の履歴、Webサイトの閲覧履歴、メールの開封、セミナー参加履歴など、さまざまな情報をメール配信のトリガーとして使用します。
そのため、さまざまなデータベースと連携が可能なMAを用いて設定することにより、ユーザーの行動を見逃さずにステップメールの配信が可能です。
効果的にステップメールを配信するポイント
ステップメールの効果を上げるためには、メール配信後の効果検証と改善が重要です。
メールの開封率やクリック率、コンバージョン率などを確認します。
また、メールの内容やメール配信のタイミング、配信シナリオに関しても検証を行いましょう。
ほかにも、複数のステップメールを設定した場合や、定期的にメールマガジンを配信している場合は、ステップメールと配信日が重なる可能性があります。
1日に何通もメールが届いてしまうと、それぞれのメールの訴求効果が弱まってしまう恐れがあります。
メール配信システムによっては送りすぎ防止機能を利用できるため、うまく活用しメール配信の効果を下げないように注意しましょう。
ステップメール運用に役立つツール
メールマガジンへの登録を起点としたステップメールのようなシンプルな内容であれば、メール配信システムでも問題なく対応可能です。
しかし、ECサイトの購入履歴、セミナー参加履歴、Webサイトの閲覧履歴といったさまざまなデータベースの情報を起点としてステップメールを配信する場合は、MAを用いてステップメールの作成をおすすめします。
MAではシナリオ設計に適したメール配信設定が行えるだけでなく、さまざまなデータベースと連携した分析レポートの作成も可能です。
ステップメールを本格的に運用するのであれば、MAを導入するとよいでしょう。
まとめ
今回はステップメールの定義だけでなく、作り方や事例についても説明しました。
ステップメールに関して覚えておくべき点は、以下のとおりです。
- 見込み客を購入へと誘導したり、顧客と長期的な関係を構築できる
- 自動的に配信されるため、メールを配信する手間がかからない
- ステップメールを本格的に運用するのであれば、MAの導入がおすすめ
メールマガジンにステップメールを活用し、メール配信の効果を最大化できるように努めましょう。
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