ホームページリニューアル提案書の作り方【予算が獲得できる企画の立て方】
自社ホームページのリニューアルを実施する場合、多くの予算が必要となります。
ホームページ担当者の方は、予算を獲得するために社内用にホームページリニューアル提案書・企画書を作成する必要があります。
提案書・企画書を作成するうえで、
『ホームページリニューアル提案書にどんな内容を記載すればいいか分からない』
『ホームページリニューアル提案書・企画書のコツが知りたい』
『ホームページリニューアル提案書のテンプレートを探している』
このようなお悩みはないでしょうか?
今回は、これからホームページリニューアルの提案書・企画書を作成するホームページ担当者様へ向けて、具体的な作成方法を紹介しています。
また、コラム記事の最後にはホームページリニューアルの提案書(テンプレ)をダウンロードできるようにPDF版とPowerPoint版を配布します!
ホームページリニューアル提案書作成前に準備すること
まず、ホームページリニューアル提案書作成するにあたり、企画構成を考えます。
いきなり、提案書を作成してしまうと要点がまとまりにくいので、かならず企画構成から行うようにしてください。
企画構成は「5W2H」の7つの要素を活用します。
- Why(なぜ)
- What(企画内容)
- When(タイミング)
- Who(誰が行うか)
- Where(どこで)
- Whom(ターゲット)
- How To(どんな方法で)
- How much(いくらで)
Why(なぜ)
1つ目の要素は「なぜこの企画を実行する必要があるか」についてまとめましょう。
この要素がホームページリニューアルの最終目的となります。
たとえば「ホームページリニューアルで自社の利益向上を目指す」などの明確な理由が必要です。
What(企画内容)
2つ目の要素では「企画内容」をまとめます。
自社が抱える問題を明確にして企画に結びついていきます。
ホームページあれば「自社ホームページアクセスが下がっている」「年々お問合せが減少している」など、事前に自社が抱える問題について書き出しておきましょう。
When(タイミング)
3つ目の要素は「タイミング」です。
企画に必要な項目は下記のとおりです。
- リニューアルはいつから実行するのか
- リニューアルに掛かる期間
- 効果測定はいつ行うのか
など全体のスケジュールを明確にしておきましょう。
Who(誰が行うか)
4つ目の要素は「誰が企画を行うか」をまとめます。
ホームページリニューアルを制作会社に依頼する場合は「企画」「設計」「開発」「効果測定」の内、制作会社に依頼する工程と、自社で行う工程を分けておきましょう。
Where(どこで)
5つ目の要素は「どこで企画行うか」をまとめます。
「どこで」というのは場所や位置的な意味もありますが、提案書作成では「市場」を意味します。
自社の商品の「市場」「エリア」を明確にすることで、ホームページコンテンツ内でのアプローチ方法が具体的になります。
Whom(ターゲット)
6つ目の要素は「ターゲット」です。
ターゲットによってホームページに追加するコンテンツやデザインに影響があるため、自社の顧客について、あらためて考える必要があります。
現時点でのターゲットが「20代~30代男性」といったような幅広いターゲットの場合は、ターゲットの幅を狭めて「○○に興味のある30代男性」のようなより明確なターゲットに変更しましょう。
ターゲットが詳細なほど、訴球メッセージが明確になります。
How To(どんな方法で)
7つ目の要素は「どんな方法で企画を行うか」をまとめます。
自社ホームページの課題をどんな方法で改善するかということです。
たとえば、自社課題が「トップページの離脱率が高い」であれば「デザイン見直し」「コンテンツを整理して表示速度を改善」が具体的な方法となります。
課題が複数ある場合は、それぞれの課題の改善策をまとめます。
How much(いくらで)
8つ目の要素では「いくらで企画を実行できるか」をまとめます。
制作会社に依頼する場合は、事前に見積もりを複数とり、ホームページリニューアル企画書に各制作会社の見積もり額を記載します。
予算が獲得できるホームページ提案書・企画書の作り方
予算が獲得できるホームページ提案書・企画書の作り方をテンプレートに沿って紹介します。
【提案書の内容1】表紙
ホームページリニューアル提案書の表紙には、下記内容を記載します。
- 提案書のタイトル
- サブタイトル・キャッチコピー
- 作成日
- 所属部署
- 氏名
そのまま「ホームページリニューアル提案書」と記載するだけではなく、読む側の目が興味をもつような、サブタイトルやキャッチコピーも記載するようにしましょう。
【提案書の内容2】目次
つづいては、ホームページリニューアル提案書の目次を作成します。
読む側が何について書かれているか、把握しやすいように記載しましょう。
稀に目次のない提案書もありますが、目次がないと聴き手がどれくらいのプレゼンになるか判断しづらいので、記載するようにしましょう。
【提案書の内容3】提案の背景と自社ホームページの課題
つづいて、ホームページリニューアル提案書にリニューアルに至った背景と課題を記載します。
自社のホームページの課題が複数ある場合は、冒頭で課題の大見出しを作成しましょう。
課題に関しては、自社の利益と関連性があるものを選択しましょう。
たとえば「ホームページにデザインが古い」という課題では、自社の利益と関連性が低いので課題とはいえません。
課題の内容1
自社ホームページ課題について掘り下げていきましょう。
自社ホームページの現状を伝える際は、数値を使用することでより、相手に伝わりやすくなります。
これに合わせて、社内でヒアリングをおこない各部署の声を記載するのも有効です。
課題の内容2
課題内容を提案書に記載する際は、リスクを強調しましょう。
社内予算を獲得するには、ホームページリニューアルの優先度を上げてもらう必要があります。
企業にとってリスクが大きくなればなるほど、優先順位が上がり予算は付きやすくなるので、リスクを強調した提案書の作成が重要となります。
【提案書の内容4】ホームページリニューアルの目的
つづいて、ホームページリニューアル提案書に目的を記載します。
現状の課題を解決するために、具体的な施策を記載しましょう。
下記のように課題と目的をしっかり紐づけます。
課題 | 目的 |
---|---|
新規顧客獲得率減少 | お問合せフォームを改善し離脱率を「20%→10%」に |
レスポンシブ未対応 | デザインを改善し、レスポンシブ対応 |
ホームページ表示速度が遅い | コンテンツ整理し、表示速度を「5秒→3秒」に |
【提案書の内容5】改善後の目標
つづいて、リニューアル企画書では、具体的な目標設定をおこないます。
目標は「数値」を使い、グラフで記載すると分かりやすくなります。
ホームページリニューアル目標設定で利用できる指標は、下記のとおりです。
- ホームページアクセス数
- 各ページのアクセス数
- CV率(お問合せ獲得・商品購入)
- ページ離脱率
- ホームページ滞在時間
上記指標を活用し、ホームページリニューアルの目標設定を実施してみましょう。
【提案書の内容6】具体的な改善案提示
つづいて、ホームページリニューアル提案書では、具体的な改善を記載します。
現状のホームページ状況とリニューアル後イメージ画像を添付し、具体的な改善案を提示しましょう。
コンテンツ整理を実施する場合は、リニューアル後にどのような構成になるかも提案書に記載します。
画像だけで伝わりにくい場合は、文章で改善点を記載します。
【提案書の内容7】スケジュール
つづいて、ホームページリニューアル提案書では、スケジュールを記載します。
ホームページリニューアルに掛かる期間を各工程に分けて記載しましょう。
ホームページリニューアルの「企画」「サイト設計」を自社で行う場合は、担当者も忘れずに記載しましょう。
【提案書の内容9】制作会社見積もり比較と運用コスト
つづいて、ホームページリニューアル提案書に、制作会社の見積もり比較を記載します。
制作会社の見積もり額を記載し、金額に差がある場合は、制作会社ごとの特徴も記載すると良いでしょう。
必要であれば、制作会社の会社情報やリニューアル実績などを紹介するのも有効です。
運用コスト
ホームページリニューアル提案書では、ホームページの運用コストについても触れる必要があります。
現状のホームページと比較して運用コストが変更になる場合は、ホームページリニューアル提案書で伝えましょう。
この工程を飛ばしてしまうと、予算を獲得したあとにトラブルになる可能性があります。
【提案書の内容9】裏表紙
ホームページリニューアル提案書の最後の裏表紙です。
当日プレゼンに参加できない人からも質問が受けられるように、自分の連絡先を記載しましょう。
ホームページリニューアル提案書・企画書を作成する際の注意点
ホームページリニューアル提案書・企画書を作成する際の注意点を紹介します。
下記注意点を参考に提案書を作成してみましょう。
聴き手が知りたいことは早く伝える
ホームページリニューアル提案書では、聴き手が知りたいことは早く伝えましょう。
聞き手の集中力は、思ったよりも短く30分も持たないためです。
1スライド1分を目安として考えて、提案内容が多くなりそうな場合は、特に伝えたい内容を冒頭に持ってくる必要があります。
ワンスライド・ワンメッセージ
ホームページリニューアル提案書は、ワンスライド・ワンメッセージが基本です。
1枚のスライドに対して、多くの情報を入れてしまうと視認性が低下します。
たとえば、見出しが「自社ホームページの課題」であれば課題のみを記載しましょう。
ここに、課題の解決策を入れてしまうと情報が多くなりすぎてしまい、分かりにくい提案書となってしまいます。
目的・課題は数値で伝える
ホームページリニューアル提案書では、目的・課題は数値で伝えましょう。
提案書でホームページの状態を数値で伝えるだけで、聴き手との認知のずれを防ぐことが可能です。
しかし「お問合せ数が月10件」とだけ伝えても聴き手によっては、それが多いか少ないかの判断が難しくなります。
たとえば「ホームページのアクセス数が月1万件」「お問合せ数が月10件」2つの情報を伝えた場合はどうでしょうか。
2つ情報により、問い合わせ獲得率が「0.1%」しかないと明確になります。
いくつかの数値を活用し、客観的なデータをいれることで、ホームページリニューアル提案書が伝わりやすくなります。
中間職と役員では伝える内容を変える
ホームページリニューアル提案書では、聴き手によって伝える内容を変える必要があります。
社内の場合、聴き手が「中間職」「役員」いずれかになると思います。
「中間職」「役員」では、それぞれが聞きたい内容が下記のように異なります。
役職 | 聞きたいこと |
---|---|
中間職(部長・課長など) | 短期的な評価 短期的な売り上げ |
役員(社長・専務など) | 長期的な戦略 コスト削減 利益がどれだけ残るか |
「中間職」は、短期的な売り上げや評価の優先順位が高く「役員」は会社を経営する側なので、長期的な戦略やコスト削減の優先順位が高くなります。
それぞれに聞きたい内容が異なるため、聴き手の役職によって、ホームページリニューアル提案書の構成を練っていく必要があります。
ホームページリニューアル提案書・企画書に役立つサイト
最後に、ホームページリニューアル提案書・企画書に役立つサイトを3つ紹介します。
提案書の構成内容やデザインに迷った際に参考にしてみましょう。
【提案書作成に役立つサイト1】alle
「alle」は、200以上の企画書やスライド資料をまとめているサイトです。
大手企業の話題になったプレゼン内容も紹介しているので、ホームページリニューアル提案書の「構成」「デザイン」の参考になります。
【提案書作成に役立つサイト2】販促コンペ
「販促コンペ」は、販促企画コンペ特撮サイトで選考をクリアしたハイレベルの提案書・企画書の閲覧が可能です。
提案書の作り方だけではなく、アイディアが欲しい際にも参考になるサイトです。
【提案書作成に役立つサイト3】SlideShare
「SlideShare」は、世界最大級のビジネス向けSNS「LinkedIn」が運営する無料スライドショー公開サービスで、世界各国のスタイリッシュな提案書・企画書がされています。
日本国内の提案書・企画書も多く、海外のものと合わせても約1,800万以上公開されています。
提案書データを配布します
今回ご紹介してきたホームページリニューアルにおける提案書のデータを配布します。
ホームページリニューアル提案書のダウンロードはこちら(PDF版)
ホームページリニューアル提案書のダウンロードはこちら(PowerPoint版)
※ 当サイトで配布している提案書ファイルは、個人や法人を問わず利用可能です(商用利用可)
※ 提案書ファイルは自由に加工してお使い頂けます
※ 提案書ファイルの再配布、または加工しての再配布は禁止しております
※ 提案書ファイルによって生じたトラブルにつきましては、当サイトは一切の責任を負いません
まとめ
ホームページリニューアル提案書・企画書作成について紹介しました。
今回のポイントは下記のとおりです。
- 提案書作成前に「6W2H」を活用し企画の構成を練る
- 自社ホームページの課題はリスクを強調して伝える
- 改善後の目標は具体的な数値を使用する
- 改善策は、現状と改善の違いが明確に分かるように提示する
- 予算に関しては、運用コストも忘れずに記載する
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