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カゴ落ちメールとは?配信時の効果・ポイント・例文をテンプレート付きで解説

  
カゴ落ちメールとは?

『カゴ落ちメールとは?』
『カゴ落ちメールって本当に効果あるの?』

カゴ落ちメールは、カゴ落ち対策に効果的です。

ただし、カゴ落ちメールは、効果を高めるポイントを抑えて配信しなければなりません。

今回はカゴ落ちメールの基礎知識、配信時の効果とポイント・例文・テンプレート付きで解説致します。

これを読めばかならず効果の高いカゴ落ちメールが配信できるようになりますので、最後まで読んでくださいね。

カゴ落ちメールとは?

カゴ落ちメールとは、ECサイトのショッピングで「カゴ落ち」したユーザーに対して「カートに商品が残っている」ことをお知らせするメールのことです。

カゴ落ちとは?

カゴ落ちメールについてお話する前に、まずは「カゴ落ち」をご存じない方のために簡単におさらいしておきます。

カゴ落ちとは、ユーザーがカートに商品を入れたものの、購入手続きに至らず、Webサイトから離脱してしまうことを指します。

国内のECサイトにおいて、カゴ落ちの平均率は約68%と高い割合を示しており、カゴ落ちによる販売機会損失額は売上額の約2.5倍あります(※)。

※参考:https://ecnomikata.com/ecnews/22689/

月商1,000万円のECサイトであれば、2,500万円分の見込み売上を損失していることに匹敵するため、非常にもったいないというほかありません。

つまり、カゴ落ちはECビジネス成功を目指す事業者にとって、対策するべき必須の要素なのです。

関連記事

カゴ落ちについては、以下のコラム記事に詳しく解説しています。

カゴ落ちとは?ユーザーが購入を止める原因・EC担当者が行うべき10の改善対策

カゴ落ちメールを配信する意義

カゴ落ちメールは、カゴ落ちしたユーザーに対して「カートに商品が入っていることを忘れていませんか?」と告知するメールです。

カゴ落ちメールは字のごとくメールであることから、原則的にメールアドレスを知っている既存顧客向けに配信する特性をもちます。

ユーザーが商品をカートに入れたということは、商品を購入しようとしたものの、なんらかの理由でカゴ落ちしているのですが、なかには単に購入手続きするのを忘れているだけのケースも少なくありません。

購入手続きを忘れているだけのユーザーは、商品に興味をもっていることは間違いないため、カートに商品が残ったままであることを思い出せば、購入に踏み切ってくれる可能性が高く、貴重な潜在顧客となります。

つまり、カゴ落ちメールはカゴ落ちしたユーザーに対し「商品をカートに入れたまま購入手続きが完了していませんよ」とメールを使ってお知らせし、購買率を上げるための施策の1つなのです。

カゴ落ちメールの効果

カゴ落ちメールは、効果的なカゴ落ち対策として定評があります。

「カゴ落ち」の商標権をもつ株式会社イーエージェンシーは、カゴ落ちメールの開封率とCV率(コンバージョン率)について、次のような調査結果を発表しています。

カートリカバリーでお送りしているメールの効果は、開封率43.42%~47.55%、クリック率11.69%~13.71%、コンバージョン率は3.05%~3.75%というサイトが多く、最大で16%のコンバージョン率となっているサイトもあります。

引用:CART RECOVERY

カゴ落ちメールの開封率は、約40%~50%、コンバージョン率も3%台から最大16%と非常に高い割合を占めています。

通常のメルマガは、これほど高い開封率とコンバージョン率にはならないため、いかにカゴ落ちメールがECサイトにおけるプロモーション方法として効率的であるかがわかります。

カゴ落ちメールの効果が高い理由

カゴ落ちメールの効果が高い理由は、配信対象が新規顧客でなく、店舗のことを認知している既存顧客であることと無関係ではありません。

カゴ落ちの代表的な原因は「送料が想定より高い」「決済方法の選択肢が少ない」「配送日が遅い」などが挙げられますが、いずれも店舗を利用したことのある既存顧客にはあてはまりにくい要素です。

言い換えれば、既存顧客のカゴ落ちは店舗に不安や不満をもっているからではなく、本当に購入手続きを忘れているだけの可能性が高いという見方ができます。

そのため、カゴ落ちメールはECサイトのことを認知している既存顧客に「カートに商品が入ったまま」であることをお知らせすれば、ECサイトに戻ってきてくれる確率がグンと高まるのです。

また、カゴ落ちメールは「過去に利用した店舗からのメール=あやしいメールではない」と既存顧客が認知していることも開封率の高さに影響しています。

カゴ落ちメールは、売上アップを目指すEC事業者にとって、実践するべき対策といえるのです。

カゴ落ちメールを配信するときのポイント

カゴ落ちメールは、次の8つのポイントを抑えて配信すると効果的です。

  1. タイミング
  2. 回数
  3. 件名
  4. 内容
  5. HTMLメールを使う
  6. 遷移先
  7. 配信先を選別
  8. 配信母数を増やす

1.タイミング

カゴ落ちメールは「配信するタイミング」が最も重要です。

カゴ落ちメールを配信するのにベストなタイミングは、ユーザーがカゴ落ちをしてから1時間~3時間以内とされています。

カゴ落ちメールの配信があまりに早すぎると『購入を急かされている『ひょっとして監視されている?』などとユーザーに不信感をもたれ、逆効果になる可能性も否定できません。

反対に、カゴ落ちメールの配信するタイミングが遅すぎると、ユーザーがカートに商品を入れたことを忘れられてしまいます。

ユーザーがECサイトを離脱してからベストなタイミングで配信しましょう。

2.回数

カゴ落ちメールは1回のみでなく、複数回にわたって配信することで、ユーザーがECサイトに戻ってくる可能性が高くなります。

カゴ落ちメールを配信するベストの回数は3通~4通ほどです。

最初のメール配信はユーザーがECサイトを離脱した1~3時間以内、2通目は3日後、3通目は1週間後など、3日に1回ほどの頻度で配信するとベストです。

また、一度目の配信で開封しないユーザーをセグメントし、セカンドプッシュで配信することも忘れないようにしましょう。

3.件名

メールの「件名」は、カゴ落ちメールの開封率に影響する肝心な要素です。

カゴ落ちメールは、ユーザーの購入時期にあわせて次の3つの種類を使い分け、各々のメールの特性にあわせた件名をつけておきましょう。

  • サンクス系メール
  • リマインド系メール
  • フォロー系メール

各メールの特性に応じた適切な件名の事例は後述しています。

4.内容

カゴ落ちメールは、毎回同じ内容ではなく、それぞれ内容を変えて配信しましょう。

カゴ落ちメールに応じたメールの内容は以下になります。

  • 1通目:ECサイト訪問のお礼
  • 2通目:カゴ落ちしていることのお知らせ
  • 3通目:ECサイトに戻って購入を再検討頂くためのクロージング

買い物に不明点や決済方法について、不安や不満を抱えていないかを、さりげなく文面で記載しておく配慮も忘れてはなりません。

さらに、カゴ落ち自体をお知らせするだけでなく、ポイント増し、会員限定クーポンなどの特典をメール内に盛り込んでおくことも効果的です。

カゴ落ちするユーザーは、表示された合計金額や予算があわず、ECサイトを離脱してしまう確率が高く、特典でお得な買い物ができると分かれば、購入に踏み切ってくれるユーザーも少なくありません。

カゴ落ちメール限定の特典を考案し、かならずメールの最後に特典の内容を明確に記載して配信しましょう。

5.HTMLメールを使う

カゴ落ちメールは、ユーザーがカートに残した商品の画像と共に、色調やイラストを使い、ビジュアルを整え、HTML形式でメール配信することがおすすめです。

カゴ落ちしたすべてのユーザーが、カゴ落ちメールの内容を最後まで読んでくれるとは限りません。

カゴ落ちメールは、テキストばかりで埋めつくすのを避け、視覚で情報が頭に入ってくるように心がけましょう。

関連記事

HTMLメールの詳細は、以下のコラム記事で解説中です。

HTMLメールとは?【テキストメールとの違い・メリット・デメリット】

6.遷移先

カゴ落ちメールには、ユーザーを誘導したい適切なWebページの遷移先リンクを貼っておきましょう。

ユーザーがECサイトを離脱した当時と在庫状況が変らず、カートのトップページ、あるいは決済画面に直接誘導できるならベストです。
しかし、商品の在庫状況が随時変動する可能性がある場合は、商品ページから再度購入手続きに進んでもらう方がトラブルを避けられます。

しつこくない程度にユーザーが選んだ商品の類似商品、色、サイズ違いなど、複数の商品情報のリンクをレコメンド商品として、貼っておくのも有益です。

ユーザーがECサイトを離脱した理由に「似たような商品と迷っている」「サイズがあうか不安」などがあり、購入を迷っている可能性があります。

メール内にユーザーが選んだ商品の類似商品のリンクを貼っておくことで、ユーザーがECサイト内で商品を探しやすくなる配慮につながります。

いずれにせよ、カゴ落ちメールはユーザーに再度購入を決断してもらうための重要な機会ですので、購入につながりやすい商品ページを選び、遷移先リンクを貼るように心がけましょう。

7.配信先を選別

カゴ落ちメールの効果を高めるには、カゴ落ちユーザーのすべてに配信するよりも、ある程度配信先を絞る必要があります。

以下の2つの条件にあてはまるユーザーは、配信先から外しておきましょう。

  • 直近の購入者
  • メールを配信したばかりのユーザー

直近の購入者は、カゴ落ちメールを送っても嫌がられてしまうだけですので、かならず配信対象から外しておきましょう。

メールを配信したばかりのユーザーも、ツールが自動的に連続配信しないように、タイミングをみて丁寧にセグメント(区分)しましょう。

8.配信母数を増やす

カゴ落ちメールは、配信母数の絶対数を増やすことも必要です。

カゴ落ちメールは、かならずしも「カートに商品を入れたままECサイトを離脱したユーザーに送るもの」という先入観にとらわれず、貴社のECサイトに興味をもってくれたユーザーすべてを配信対象にしても構いません。

カートに商品を入れたユーザーばかりでなく、お気に入り登録をしてくれた人、ECサイトに再訪問してくれた人、ECサイトでの滞在時間が長かった人など、あらゆる間口から配信対象を増やし、配信母数を増やしていきましょう。

カゴ落ちメールの効果を高める例文・テンプレート

近年、ほとんどのECサイト向けCMS(コンテンツ管理システム)には、カゴ落ちメールのテンプレートが搭載されています。

カゴ落ちメールはCMSの標準テンプレートを使っても構いませんが、自社の商品にあうように内容を変更して使用することもできます。

前述のように、カゴ落ちメールは商品画像と共に顧客の購入時期に合わせ、次の3つを使い分けるのが効果的です。

  • サンクス系メール
  • リマインド系メール
  • フォロー系メール

サンクス系メール

カゴ落ちメールにおける「サンクス系メール」は、顧客がECサイトを閲覧した直後に配信する初回メールとなります。

顧客がカートに商品を残していることがわかっていても、いきなり『カートに商品が残っています』といえば不快になる顧客もいるため、まずはお礼から入る方がスムーズです。

また、可能であればポイント還元やクーポンがあると、購買意欲が高まります。

サンクス系メールの例文としては、以下を参考にしてください。

●件名
いつもご利用いただきありがとうございます。【店舗名※】

●本文
店舗名※

いつもご利用頂きありがとうございます。
お買い忘れはございませんか?
商品につきましてご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお尋ねください。

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※ご自身の店舗名に書き換えてください

リマインド系メール

カゴ落ちメールにおける「リマインド系メール」は、顧客がECサイトを訪問してから3~4日後に配信するメールです。

ECサイトを訪問してから数日経過すると、顧客はカートに商品を入れたことを忘れている可能性が高いため『お忘れではありませんか?』という内容を配信しましょう。

リマインド系メールの例文としては、以下を参考にしてください。

●件名
カートの中にお買い忘れではございませんか?【店舗名※】

●本文
店舗名※

先日は当サイトにご訪問頂きありがとうございます。
カートの中に商品が残ったままになっております。

お買い忘れではございませんか?
決済方法などご不明な点がございましたら、遠慮なくお申しつけください。

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※ご自身の店舗名に書き換えてください

フォロー系メール

カゴ落ちメールにおける「フォロー系メール」は、顧客がECサイトを訪問してから約1週間前後に配信するメールです。

ECサイトを訪問してから1週間近く経過すると、顧客は「他店でもっと安い商品をみつけた」あるいは「購入する意欲がなくなった」可能性が高くなっています。

ただし、もしかするとカートに入れた商品よって「本当は〇色が良い」や「サイズが不安」など、購入を迷っている要素があるかもしれません。

そこで、ECサイトの閲覧から1週間以上経過している顧客には『お探しの商品はありましたか?』といった具合に、購入についてのフォローを入れる表現のメールを配信しましょう。

フォロー系メールの例文としては、以下を参考にしてください。

●件名
お探しの商品はありましたか?【店舗名※】

●本文
店舗名※

先日は当サイトにご訪問頂きありがとうございます。
お探しの商品はありましたか?

お探しのお色やおサイズなど、リクエストがございましたら
いつでもお気軽にお尋ねくださいませ。

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只今~日までにご購入いただけるとポイント〇倍期間中です。
よろしければお得な期間中にぜひご検討くださいませ。

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よろしければお得な割引クーポンをぜひお使いくださいませ。

※ご自身の店舗名に書き換えてください

配信テンプレート

カゴ落ちメールで配信する内容は、お客様がカートに残した商品の画像を挿入し、以下6つの項目を入れておくことがベストです。

  • 店舗のロゴ
  • 店舗名・会社名
  • 住所
  • 連絡先
  • サイトのリンク
  • Copyright

店舗のロゴ

カゴ落ちメールの画面上部には、店舗のロゴを挿入しておくのが理想的です。

ECサイトをよく利用する顧客は、さまざまな店舗から買い物をしていることが多く、店舗名をテキストで記載されても、どの店舗か瞬時にわかりづらい場合があります。

店舗のロゴを挿入しておけば、顧客には視覚で店舗のイメージが閃きやすく、メールの離脱率を防ぐ役割につながります。

店舗名・会社名

メールの最後には、店舗名と会社名を挿入しておく必要があります。

メールは任意で配信できるコンテンツとなるため、配信停止のリンクも忘れずに挿入しておきましょう。

住所

店舗の住所を挿入しておくと、顧客からの信頼度が増します。

配送専門にやっている倉庫の住所ではなく、ECサイトの運営担当者が実務を行っている住所の記載が望ましいでしょう。

連絡先

住所の下には、店舗への連絡先も記載しておくと親切です。

個人や小規模事業者で自宅でECサイト運営を行っている場合は、電話番号の記載に抵抗があるかもしれません。

しかし、可能であれば連絡先として電話番号とメールアドレス、どちらも記載しておくことが望ましいです。

顧客のなかには、カゴ落ちメールを見て、電話で直接問い合わせしてくる方も存在します。

販売機会損失を逃がさないためには、なるべく店舗運営担当者につながる電話番号を記載しておきましょう。

サイトのリンク

サイトのリンクは、記載しておくべき項目です。

顧客がカゴ落ちメールを見て、再度ECサイトを閲覧してもらうためにも、サイトURLを忘れずに挿入しておきましょう。

Copyright

Copyright(コピーライト)は、著作権のことです。

配信しているカゴ落ちメールは誰なのかを示す貴重な情報ですので、メールの最後に会社名を挿入しておきましょう。

まとめ

今回はカゴ落ちメールについて、配信時の効果とポイントを例文・テンプレート付でお話させて頂きました。

まとめますと、カゴ落ちメールとは、ECサイトのショッピングで「カゴ落ち」したユーザーに対し「カートに商品が残っている」ことをお知らせするメールのことです。

カゴ落ちメールの効果を高めるには、次の8つのポイントを抑えて配信することです。

  • タイミング
  • 回数
  • 件名
  • 内容
  • HTMLメールを使う
  • 遷移先
  • 配信先を選別
  • 配信母数を増やす

カゴ落ちメールは商品画像と共に、顧客の購入時期に合わせ、次の3つを使い分けるのが効果的です。

  • サンクス系メール:ECサイト閲覧直後に配信
  • リマインド系メール:ECサイト閲覧から3~4日後
  • フォロー系メール:ECサイト閲覧から1週間前後

カゴ落ちメールは、きちんとポイントを抑えて配信すれば、開封率、CV率の高い効果的なマーケティング方法です。

国内ECサイトのカゴ落ち率は約70%と非常に高い割合であり、多くの販売機会損失につながっています。

今以上にECサイトの売上を伸ばすためにも、ぜひ本記事で伝授したポイントを抑え、明日から「カゴ落ちメール」の配信を習慣付けましょう。

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