商品写真の撮り方【プロ風】|ネットショップ運営に活用できるコツとテクニックを伝授
『ネットショップの商品写真がうまく撮れない…』
『いくら撮っても素人くさい…商品の良さが引き立たない…』
『やっぱり商品写真を自社でするって難しいの?』
大丈夫です!商品写真はちょっとしたコツを心得れば、プロ風に撮影することも十分可能です。
今回は、撮影初心者にも実践しやすいネットショップ運営に活用できるプロ風商品写真の撮り方のコツとテクニックを徹底解説致します。
商品写真の撮り方で抑えておくべき5つのコツ
商品写真の撮り方は以下の5つを抑えるのがコツです。
- 道具を揃える
- 露出補正
- 照明(ライティング)
- 背景選び
- 構図・アングル
【コツ①】道具を揃える
ネットショップなど商品撮影を行うには、最低限以下の4点の機材を揃えておきましょう。
- 一眼レフカメラ・ミラーレス一眼カメラ
- 三脚
- レフ板
- ディフューザー(ライトコントロールパネル)
一眼レフカメラ・ミラーレス一眼カメラ
一眼レフやミラーレスのカメラといっても価格帯やレベルはピンキリですが、いきなり何十万もの高価なカメラを購入する必要はありません。
家電量販店で5~7万円で購入できるレベルのカメラでも、撮影時のコツさえ抑えれば十分にネットショップで通用するレベルの写真を撮ることができるからです。
もちろん高価なカメラを使用すればより高品質な写真を撮影しやすくはなります。
しかし、最初から高価なカメラを購入しても全ての機能を使いこなせない可能性が高いため、まずは初期投資を抑え一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラの使い方に慣れていくことを優先しましょう。
三脚
三脚は、撮影時の「手ブレ」を防ぐためにも必ず揃えておきたい機材の1つです。
三脚の価格帯も幅広くて数千円のものから数万円のものまでありますが、プロが使うような高価なものは必要ありません。
予算が許すなら高価なものほど安定性が高く、調整できる機能が増えますが、まずは1万円程度のものを購入すれば通常の撮影を行う上で遜色はありません。
レフ板
レフ板とは、被写体に光を反射させるための板です。
三脚同様、サイズ、価格帯はピンキリですが、屋外撮影などを行う場合は「折り畳み式」のレフ板を購入しておくと持ち運びに便利です。
アクセサリーなど小物を撮影する場合は、小さいレフ板もあわせて揃えておくと効率の良い撮影を行うことができます。
ディフューザー(ライトコントロールパネル)
ディフューザー(ライトコントロールパネル)とは、画像に商品の影が写らないように光を調整してくれる機材です。
ネットからでも数千円から購入できます。
商品にあたる光を分散させ、商品の質感を上げてくれるため、商品撮影では必ず揃えておきたい道具の1つです。
【コツ②】露出補正
露出補正とは、写真の明るさを調整するためにカメラに行う設定です。
露出補正と聞くと難しい知識が必要に思えますが、最近のミラーレス一眼カメラでは自動設定になっているものがほとんどのため、オートモードで撮影すればおおかた問題ありません。
しかし、オートモードは原則として人間の肌の色を基準として調整されるようになっているため、撮影環境や白いもの、アクセサリーのように小さくて光沢感のある被写体を撮影する上では手動で調整する必要があります。
露出補正の方法は、被写体を明るくしたい場合はプラス(+)、暗くしたい場合はマイナス(-)で調整するようにしてください。
【コツ③】照明(ライティング)
照明(ライティング)も商品撮影に欠かせない要素です。
照明(ライティング)と聞けば本格的なプロの撮影スタジオクラスの照明機材が思い浮かびますが、難しい知識を使わず初心者が最も簡単に「売れる」写真にできるのが「太陽光」です。
天気の良い日に屋外で撮影するのもアリですが、室内であっても自然光が入る窓際付近で撮影すればアパレルや雑貨や小物など、全てオートできれいな画像に仕上げることが可能です。
商品の後ろや前に影ができる場合は、レフ板やディフューザーをあて、光を調整するようにしましょう。
【コツ④】背景選び
背景選びも売れる商品撮影を行う上で外せない要素の1つです。
ネットショップ向けの背景は「白」が基本とされており、被写体を鮮明に美しくみせてくれます。
大手ショッピングプラットフォームのAmazonでも、トップ画像は「白背景」以外は禁止されているため、いずれにせよネットショップ運営において「白」背景のテクニックを覚えて無駄にはなりません。
白背景の作り方はトレーシングペーパーか布が推奨されていますが、ペーパーの方が使い捨てができて便利です。
商品は自然光が入ってくる窓際に向かって白ペーパーを引いて「半逆光」を利用した状態で置くようにします。
「半逆光」とは、被写体のやや後ろから光があたるように撮影する方法で、表面の質感をきれいに浮かせることができます。
商品イメージ全体の画像を撮影する場合は、センスの良い小物などをうまく並べて撮影するとスタイリッシュな画像にすることができます。
【コツ⑤】構図・アングル
商品撮影では構図やアングルも重要といわれますが、初期段階ではあまり深くこだわり過ぎなくてもOKです。
商品ジャンルにもよりますので、商品撮影における基本知識を抑えた上で自身なりにアレンジを加えていくことがベストです。
構図
構図は様々な方法がありますが、おおよそ以下3つを覚えておきましょう。
- 日の丸構図
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日の丸構図とは、写真のど真ん中に商品を配置して撮影する方法です。
商品ジャンルによってスタイリッシュさはやや欠けますが、初心者でも比較的簡単に商品の特徴が一発で伝わりやすい写真になります。
- 三分割構図
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三分割構図とは、写真の縦と横を3分割し、線が交わる4点のいずれかに商品を配置する方法です。
ナチュラル系の雑貨などスタイリッシュさを出したい時におすすめの構図です。
- 対角線構図
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対角線構図とは、写真の対角線上に沿って商品を配置する方法であり、画像に躍動感や重厚感が演出でき、動きのある写真に仕上がります。
アングル
撮影時のカメラアングルには以下3通りの方法があります。
- ハイアングル
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ハイアングルとは、高い位置から見下ろすように撮影するアングルで、商品の全体像を捉えた写真になります。
- 水平アングル
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水平アングルとは、被写体と並行して真っすぐに撮影するアングルで、平凡な画像になりがちですが、商品のサイズ感を示しやすい撮り方としてはおすすめです。
- ローアングル
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ローアングルとは、商品を低い位置から見上げるように撮るアングルで、みる人を引き込みやすい迫力のある画像になります。
商品撮影の撮り方が学べるおすすめの本【初心者向け】
ここでは「商品撮影の撮り方」が学べる初心者におすすめの本を3つほどご紹介致します。
商品撮影の基本を学ぶ (玄光社MOOK)
出典:商品撮影の基本を学ぶ
「商品撮影の基本を学ぶ」は、広告写真30年のキャリアをもつベテランフォトグラファー熊谷晃氏が教えるMOOK本です。
撮影機材の揃え方、活用方法、初心者でもうまく撮れるライティング法など商品撮影の基本知識から学ぶことができます。
一般的なノウハウ本は文字や難しい説明が多いため、なかなか内容が頭に入ってこないことも少なくありませんが、本書はプロの熊谷氏自らが撮影したハイセンスな画像と共に説明が簡易でわかりやすく、難しいテクニックもすいすい頭に入ります。
また、小慣れ感を出したい中級者や従来の撮影方法に行き詰っている上級者向けのテクニックも学ぶことができるため、まさに日本中の商品撮影に携わる全ての方々のバイブルとなるでしょう。
売上がアップする商品写真の教科書 (玄光社MOOK)
「売上がアップする商品写真の教科書」はタイトルの通り「売上がアップする商品撮影の撮り方」に特化したMOOK本です。
著者のやまぐち千予さんは、会社広告、料理、スイーツなど、多くのジャンルの広告写真の実績をもつ女性フォトグラファーであり、女性カメラマンならではのきめ細かい目線のタッチで解説されています。
本書では単なる技術だけに留まらず目的別に役立つ「目的別実践テクニック」や「 訴求イメージを強調する写真編集方法」など、ネットショップ運営者が最も知りたい、売れる商品ページ製作のための画像加工法の秘訣も学ぶことができます。
スマホで成功! 売れる商品写真撮影講座 (玄光社MOOK)
『まだ売上が軌道にのっていないのにいきなり一眼レフを購入するのはハードルが高い… 』
上記のように悩むネットショップ運営者の方におすすめしたいのが、スマホでできる商用画像の撮影方法が学べる「スマホで成功! 売れる商品写真撮影講座」のMOOKです。
著者の久門 易さんは、楽天大学で「商品撮影入門」講師を務めるネットショップ向け商品撮影のプロフェッショナルです。
一眼レフとスマホの画質レベルの違いから始まり、スマホでできる商品の形と色の伝え方、小物の撮り方、商品の使い方を写真で伝える方法まで、ジャンル別のテクニックが目白押し。
ネットショップ運営で明日から即活用できる実践的なテクニックを本書一冊で学ぶことができます。
主な商品ジャンル別の撮影テクニック4選
ここからは商品ジャンル別に撮影テクニック4選をご紹介致します。
上記リンクを選択すると移動(ジャンプ)するので、欲しい情報を選んでみてください。
アパレル
アパレル商品をうまく撮るコツは商品の品質、着用イメージをわかりやすく撮影することです。
撮影方法は主に以下3つの方法に分かれます。
- 平置き撮影
- ハンガー撮影
- トルソー撮影
平置き撮影
平置きはモデルなど余計なイメージに左右されず、洋服そのものの特徴を画像で伝えやすい撮影方法です。
平置きでうまく撮影するコツは、以下の4点に気をつけることです。
- 肩の位置をまっすぐ整える
- 服のシワはなるべく縦方向に伸ばす
- 自然光が入ってくる明るい部屋などで撮る
- ポージングを加えてみる
出典:平置き撮影
画像左はNG例、右がOKの例です。
まず撮影前に肩の位置をまっすぐに整え、服のシワをなるべく縦方向に伸ばしてください。
次に「ライティング」です。 NG例のように暗めの室内で撮影すると洋服がおしゃれに見えず、素人っぽく、かつ洋服も安っぽく見えてしまいます。
OK例のように自然光が入ってくる窓際で商品を平置きして撮影すると、高価な機材を使わずとも、スタイリッシュな写真に仕上げることができます。
袖部分を曲げたりなど軽くポージングを作ってみると、ユーザーにより着用したイメージが伝わりやすくなります。
ハンガー撮影
ハンガー撮影は、初心者の方でも比較的成功率の高い撮影方法で、平置きと同じく自然光が入ってくる窓際の部屋に吊るして撮影を行いましょう。
洋服の肩部分をハンガーにまっすぐ合わせ、シワなどはスチームアイロンできちんと伸ばしてから撮影するようにしてください。
洋服を高級に見せるテクとしては、ハンガーに掛けた洋服の後ろにクッションなどを敷き、少し段差を付ける感じで置いて撮影するとアパレル商品の質感が伝わりやすくなります。
トルソー撮影
トルソー(胴体部分のみ)を使った撮影はアパレル商品における定番の撮影方法ですが、撮り方を間違えると「ダサい」印象の写真になりやすく、初心者にはややハードルが高い撮影方法です。
そのため、トルソー撮影はECサイトでは洋服全体を撮影するためではなく、服の素材、質感など「部分(パーツ)」的な情報提供のために活用する方がベストです。
トルソー撮影を成功させるコツとしては以下の点をおさえることです。
- やや良質なトルソーを使用
- 洋服の部分(パーツ)撮影をメインに使う
- スチームアイロンで服のシワを綺麗に伸ばす
出典:ミツモア
安価なトルソーは姿勢が曲がっているなど着用感のイメージが台無しになりやすいため、 使用するトルソーはやや良質な物を購入頂くことをおすすめします。
トルソー撮影は平置きやハンガー撮影よりも洋服の質感やシワが最も目立ちやすいので、撮影前に必ずスチームアイロンなどで伸ばしてから丁寧にトルソーに着せてください。
撮影時は明るい室内で行い、レフ板でライティング調整して被写体から1~2m離れたところからゆっくりとシャッターを押していき、何度か試し撮りを行ってから本番に入りましょう。
食品
- 食品や料理の撮影方法は以下4点のコツをおさえることです。
- 被写体に近づける
- 中身を見せる
- 半逆光をうまく使う
- シズル感を出す
食品、料理の写真を美味しそうに撮る上で最も重要なことは、とにかく「被写体になるべく近づけて撮影すること」です。
カメラのズームモードを使っても構いませんし、撮影者が実物に近づいても構いません。
実物の完成品をそのまま撮影するよりも、食べ物の中身を見せた状態で撮影する方がベストです。
食品や料理の場合は「半逆光」テクニックを使う方がより美味しそうな写真に仕上げることができます。
左の画像は食品そのものを上から物撮りした画像、右の画像は中身を見せて前述の「半逆光」のテクニックを利用して撮影しています。
ECサイトや飲食店のホームページなどで売上を上げるために取り入れてみるべき撮影テクは「シズル感」です。
料理があつあつなどの湯気、オイルをかけているところなど、実際に料理を食べている場面を想像しやすいように「動きのある」写真に仕上げる工夫を行いましょう。
コスメ
コスメは、女性を美しくするためのアイテムのため、商品そのものを撮影することに捉われず、「イメージの演出」が重要です。
コスメをきれいにとる撮影方法は以下3点のコツをおさえることです。
- メイン商品以外をぼかす
- カラーものは色がわかるように中身を出す
- 背景に一緒に使うと良い商品・小物を置く
コスメは商品そのものを物撮りしても、どのような商品かのイメージがつきにくいため、メイン商品そのものをきれいに撮るだけでなく、100均などでセンスの良い小物を購入し、背景に散らばせてみると良いでしょう。
食品同様メインとなる被写体をアップになるように撮り、撮影後にメイン商品以外の部分にあえて「ぼかし」を入れてみるとメイン商品の魅力をより際立たせることもできます。
口紅やアイシャドウなどカラーものは必ず色がわかるように中身を露出させ、被写体となるメインの商品に加え、他のコスメアイテム、ブラシなどの小物をセンスよく散らばせてみると雑誌風のイメージ画像に近づくことができます。
アクセサリー
アクセサリーは、あらゆる商品の中で最も撮影難度の高い商品ジャンルです。
とくにジュエリー付やパール付の商品など輝きのあるものは光の調整が難しく、鮮明に美しく撮ることが難しいからです。
ここではアクセサリーアイテムごとの撮影のコツ、注意点をお話していきます。
- ピアス・イアリング
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ピアスやイアリングは100均などでフックを購入し、壁に引っかけて撮影すると可愛らしく撮影できます。
- ネックレス・ペンダント
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ネックレスが暗く写ってしまっては、商品そのものの魅力も半減します。
ネックレスにレフ板をあて、レフ板の光を反射させた状態で撮影するときれいに撮ることができます。
- リング
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指輪は写したいメインの商品1点で撮影するよりも、あえてサブとなる商品と撮影する方がスタイリッシュに写ります。
メインとサブを寝かせて重ね、傾けた状態で撮影するようにしてみてください。
商品の下には光沢感のあるサテンの布などを敷いて写すと、ジュエリーの輝きと反射し合うため、鮮明にかつ商品の魅力を引きだすことができます。
まとめ
今回はネットショップ運営に活用できるプロ風商品写真の撮り方のコツとテクニックについてお話させて頂きました。
まとめますと、商品写真の撮り方は以下の5つを抑えるのがコツです。
- 道具を揃える
- 露出補正
- 構図・アングル
- 照明(ライティング)
- 背景選び
上記を踏まえ、撮影が難しいと言われる商品ジャンル別の撮影テクニック、注意点は以下のようになります。
■アパレル商品
- 肩の位置をまっすぐ整える
- 服のシワはなるべく縦方向に伸ばす
- スチームアイロンで服のシワを取る
- 自然光が入ってくる明るい部屋で撮る
- 平置き時はポージングを加えてみる
- トルソー撮影は服の部分用に使用
■食品、料理
- 被写体に近づける
- 中身を見せる
- 半逆光をうまく使う
- シズル感を出す
■コスメ
- メイン商品以外をぼかす
- カラーものは色がわかるように中身を出す
- 背景に一緒に使うと良い商品・小物を置く
■アクセサリー
- ピアス・イアリング:壁に引っかけて撮影
- ネックレス・ペンダント:トップにレフ板をあてて撮影
- リング:メインとサブの商品を重ねる・サテンの布を敷いて撮影
ネットショップ向けの商品撮影はコツさえつかめば特に難しいこともなく、特別高価な機材を買い揃える必要もありません。
まずいきなり上級レベルを狙おうとせず、太陽光が入る天気の良い日に部屋の身の回りのあるものを撮影しながら徐々に慣らしていきましょう。
まずは無料でご相談ください。
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