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エステサロンでNGな広告表現とは【薬機法表現チェックツールも紹介】

  
エステサロンでNGな広告表現とは

エステサロン経営を行う上で、広告を活用するのが一般的となっていますが、エステサロン広告にはNGとされている広告表現があります。

広告表現に違反した場合、行政処分の対象にもなるため注意が必要です。

しかし、エステサロンの広告出稿を検討する上で、

『エステサロンで禁止されている広告表現が分からない』
『景品表示法・薬機法とは何か知りたい』
『エステサロンの広告表現をチェックする方法が知りたい』

上記のような問題が生じるかと思います。

本コラム記事では、エステサロンの集客担当者様へ向けて「エステサロンで禁止されている広告表現」「エステサロンの広告表現をチェックする方法」を紹介しています。

エステサロンで禁止されている広告表現とは

エステサロンの広告では、禁止されている広告表現が複数あります。

これは1つの法律によって禁止されているわけではなく、主に「景品表示法」「薬機法」「医師法」等の法律ごとに禁止されている表現が定めされています。

それぞれについて詳しくみていきましょう。

景品表示法

この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の 誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのあ る行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを 目的とする。

引用:不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)

景品表示法は、商品やサービスの内容、価格、品質などの情報を偽って表示する「不当な表示」や、商品やサービスを実際よりも良いように見せかける「過大な景品類の提供」を制限・禁止する法律です。

景品表示法はエステサロン業界のみの広告表現ではなく、誤解を招く広告表現を記載している全ての業種から消費者を守るための法律です。

エステサロン広告の景品表示法違反事例

エステサロン広告の景品表示法違反事例について紹介します。

「業界NO1」「初回限定価格○○円!」等の広告表現を利用している方は要注意です。

【事例①】ビフォーアフターの写真

事例1つ目は、ビフォーアフターの写真です。

ビフォーアフター写真の掲載自体は禁止されていませんが、下記点には注意が必要です。

  • 施術のみで渾身が可能であるような表現
  • 施術のみで体質が改善され、リバウンドの心配がないような表現
  • 「1日で-3kg」といったような数字を利用し、確実に効果が得られるかのような表現
  • 通常ではあり合えない短期間で渾身が可能であるかのような表現
  • 架空の体験談や画像を加工して利用する表現

このような表現は禁止されています。

ビフォーアフター写真を利用するのであれば「施術回数」「運動」「食事制限」等も公開し、事実である根拠も提示する必要があります。

ちなみに美容医療クリニックに関しては「2018年の医療法の改正」により、さらにビフォーアフター写真の規制が厳しくなっているので注意が必要です。

【事例②】No.1などの表現

事例2つ目は、No.1などの表現です。

「業界NO.1」「世界初」などの広告表現は原則禁止されています。

利用できない広告表現は下記の通りです。

  • 当社だけ
  • 日本初・世界初
  • 日本一・世界一
  • 業界NO.1
  • 抜群・超

ただし、上記表現をする際に根拠を提示することができれば、広告掲載は可能となります。

例えば「顧客満足度NO.1」と広告を掲載するのであれば、顧客満足度のアンケートを「調査対象サロンを何社に対して行ったか」「アンケート利用者数」等の情報も公開する必要があるということです。

具体的な根拠が提示できない場合は「No.1」などの広告表現は控えるようにしましょう。

【事例③】初回キャンペーンについて

事例3つ目は、初回キャンペーンについてです。

  • 「初回のみ3,000円!!!」
  • 「初回限定価格3,000円!!!」

などの広告表現をする場合は、2回目以降の施術料金を一緒に記載しなくてはいけないので注意が必要です。

また、初回限定料金で施術を行うために「会員登録」等の条件が発生する場合は、その旨も記載する必要があります。

景品表示法に違反した場合の罰則・措置

景品表示法違反の疑いがある場合は、消費者庁から通知が届き調査となります。

調査に協力しない場合、強制的な立ち入り調査が行われ、調査後に景品表示法違反と認められた場合には消費者庁から指導が入ります。

エステサロンはこの指導を元に、広告表現を改善しなくはいけません。

ただし、消費者庁が悪質な広告表現と認めた場合は、消費者庁から措置命令が実行されます。

エステサロンが措置命令に従わなかった場合景品表示法第36条により「2年以下の懲役又は300万円以下の罰金」が科されます。

薬機法

この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

薬機法は、医薬品や医療機器に適用される法律となっています。

エステサロンで利用する機器や化粧品は、医療器や医薬品ではないため、薬機法に触れる広告表現が不可となっているので注意が必要です。

エステサロン広告の薬機法違反事例

エステサロン広告の薬機法違反事例について紹介します。

「脂肪を分解!」「シミがなくなる!」等の広告表現を利用している方は要注意です。

【事例①】根拠がない数値の表現

事例1つ目は、根拠がない数値の表現です。

例えば下記のような表現が禁止されています。

  • たった10分で小顔になれる!
  • 20分でシミ・ほうれい線が消える!
  • 10分で簡単アンチエイジング!

エステサロンでは、短期間で効果が出るというような、立証が難しい広告表現は薬機法に触れるので利用ができません。

また「アンチエイジング」や「副作用なし」という表現も禁止されています。

【事例②】医療器であるような記載方法

事例2つ目は、医療器であるような記載です。

美容機器は医療ではないため、それを誤解させる表現は薬機法に触れてしまいます。

禁止されている広告表現を一部例にあげると、以下の通りです。

  • 簡単リフトアップ
  • シワ・クマ・たるみ・ニキビが消える
  • 細胞レベルから若返る
  • アンチエイジング
  • 肌全体のくすみが消える
  • 肌トラブル改善

薬機法に違反した場合の罰則・措置

薬機法に違反した場合の罰則、措置としては、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科せられます。

景品表示法同様「調査」→「指導」→「措置命令」の流れとなります。

調査や指導となるきっかけは「エステ同業者からの情報提供」「ユーザーからの苦情」「行政パトロール」となっています。

医師法

医師は、医療及び保健指導を掌ることによって公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。

引用:医師法

医師法は医師免許や業務等についての法律です。

医師法では、医師以外が医療行為を行うことを禁じています。

そのため、エステサロンの広告表現にて医療行為と誤解を招く表現をした場合、医師法違反となるため注意が必要です。

エステサロン広告の医師法違反事例

エステサロン広告の医師法違反事例について紹介します。

「治す」「療法」等の広告表現をしている場合は要注意です。

【事例①】医療行為と誤解させる表現

医師法では医療行為と誤解させる表現が禁止されています。

  • 「治療」「治す」「治療」等の医療行為に接触する用語の使用
  • 無料診断実施中!
  • 医学的根拠に基づいた当サロン独自の施術

医師法では「診断」「医学的」などの用語も医療行為と誤認がある用語と見なされるため使用できません。

医師法に関して、十分理解した上で広告表現を行うよう注意して下さい。

医師法に違反した場合の罰則・措置

医師法に違反により、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科せられるケースは下記の通りです。

  • 医師免許を取得せずに医療行為を行った場合
  • 医師免許を取得せずに医療行為を行い、医師に類似した名称を利用した場合

脱毛サロンは特に注意が必要

近年、医師法違反で摘発されることが多いのが、レーザー脱毛です。

レーザー脱毛は、火傷などの危害を及ぼす可能性があることから「医療行為」と定めされています。

レーザー脱毛でなくても、施術後に火傷の恐れがある脱毛施術に関しては「医療行為」と定められ医師法違反になるケースもあるため注意が必要です。

エステサロンの広告表現をチェックする方法

最後に、エステサロンの広告表現をチェックする方法について紹介します。

エステサロンの広告表現が「景品表示法」「薬事法」「医師法」に違反していないかを個人で調べてチェックするのは難しく、気を付けていても広告表現違反となってしまうケースも考えられます。

そうならないためにも、下記で紹介する方法を参考にしてみてください。

【広告表現チェック方法①】コノハ

コノハ

出典:コノハ

コノハは、コスメやエステサロンの広告文章を自動でチェックするための広告表現チェックツールです。

「URLチェック」「キーワードチェック」「画像チェック」と3つのチェック機能を搭載しているため、さまざまな広告媒体の表現チェックが可能になっています。

料金体系は以下の通りです。

▼スマホの場合は横にスクロールしてご覧ください

プラン一覧 料金
お試しプラン 全機能を1回だけ無料で利用可能
7days利用パスポート 7日間:10,780円
初期費用:42,900円
使い放題プラン 月額費用:66,000円
初期費用:220,000円

※税込み表示

【広告表現チェック方法②】Cosme-Design

Cosme-Design

出典:Cosme-Design

Cosme-Designは、薬事法や景表法の広告表現チェックが可能な広告表現チェックツールです。

エステサロンの広告表現で不適切をとなる単語を指数形式で表示するだけではなく、調べたいキーワードから、Webサイト上で類似した表現を見つけてくれるので、参考書としても活用できるツールとなっています。

利用料金に関しては、要問合せとなっていますが、24時間の無料体験も設けられているので試してみましょう。

【広告表現チェック方法③】まもるくん

まもるくん

出典:まもるくん

まもるくんは、薬機法や景品表示法に関する広告表現がチェックできるツールです。

テキストを入力するだけで簡単にチェックが可能です。

まもるくんは、アフィリエイト広告向けのサービスとなっているため、afbパートナーになることで利用可能となっています。

【広告表現チェック方法④】薬事法ドットコム

薬事法ドットコム

出典:薬事法ドットコム

薬事法ドットコムは、薬事法および景表法関連の規制に抵触しないための広告チェックが可能なサービスです。

紙媒体のチラシや、ホームページなどのWeb媒体の広告表現のチェックも可能となっています。

600社を超える実績もあることから、安心して広告チェックを任せられるサービスとなっています。

料金体系は下記の通りです。

▼スマホの場合は横にスクロールしてご覧ください

会員一覧 料金
ゴールド会員 月会費:66,000円
ダイヤモンド会員 半年会費:33万円 

※税込み表示

【広告表現チェック方法⑤】広告表記ガイドラインをチェックする

予算が限られている場合は、一般社団法人日本エステティック振興協議会が発行する「エステティックの広告表記に関するガイドライン」を購入し、個人で広告表現をチェックする方法もあります。

「エステティックの広告表記に関するガイドライン」には「景品表示法」「薬事法」「医師法」について、具体例などを挙げながら分かりやすくNGとなる広告表現について記載されています。

「エステティックの広告表記に関するガイドライン」は、こちらから事務局に問合せすることで購入可能です。

まとめ

エステサロンでNGな広告表現について紹介しました。

今回のポイントは下記の通りです。

  • 景品表示法は「NO.1」などの誤解を招く広告表現から消費者を守るための法律
  • 薬機法は、医療機器等に適用される法律のため、美容器を医療器であるような表現はNG
  • 医師法では、医療行為と誤解を招く表現が禁止されている
  • 「広告チェックツール」「エステティック広告表記ガイドライン」でチェックが重要となる

エステサロンの広告を作成するときには、景品表示法や薬機法、医師法に違反していないかよく確認しときましょう。

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